
- ザクロが不妊に効果があると聞いたのですが本当でしょうか?
- ルイボスティーが不妊に良いと聞いたのですが健康食品でもそんな効果があるのでしょうか?
- 不妊に効果的なものが知りたいです。
こんな質問にお答えします。
健康食品がネットを賑わせていますが、時々店頭でも「〇〇が〇〇に良いと聞いたのですが・・・」と聞かれます。
中には間違った情報や誇大広告に踊らされている人がいます。
妊娠で調べるとザクロとルイボスティーが結構でてくることに注目して、今回はこの2つについて妊娠への影響を綴っていきたいと思います。
- ザクロとルイボスティーが不妊に本当に効果があるのかわかる
- 無駄なお金と時間を使う必要がなくなる
- しっかり不妊に効くサプリが理解でき妊娠に近づける
情報を簡単に手に入れることができる時代ですが、それ故簡単に間違った情報も入ってきてしまう時代です。
妊娠できる年齢は決まっていて、特に女性の場合はのんびりと構えている暇もないこともあります。

せっかくの妊娠できる今という時間を、間違った情報で無駄にしてほしくありませんのでしっかり最後まで読んで頂ければと思います。
ザクロとルイボスティーは不妊に効果があるのか?
結論から言うと、半分正解で半分間違いです。
以下、これらについて説明していきいます。
ザクロとルイボスティーの成分
まず注意点ですが、ザクロやルイボスティーはあくまで食品であり、あくまで健康食品の部類です。
効能効果はパッケージや店頭では謳えませんし、そのような広告を出すこともできません。
それでも手軽に、どこでも手に入るものなので今自分が求めているものの改善に少しでも役に立てれば使ってみたいと思うのが人間です。
まずは成分を見ていきましょう。
ザクロの成分
ザクロは女性の果実と言われていて、イラン・エジプトなどでは薬用、食品として親しまれ、ヨーロッパでは調味料として親しまれています。

日本では健康食品として美容関係でよく取りだたされています。
- アントシアニン・・・果実や野菜に含まれる紫色の色素です。果実や野菜が紫外線から身を守るために分泌する成分です。内臓脂肪の蓄積を抑制するため肥満を抑制する効果も期待できます。
- エラグ酸・・・抗酸化作用があり、過酸化脂肪の生成を抑えるので老化防止、動脈硬化防止などが期待できます。メラニン生成を促すチロシナーゼを抑制するので美肌効果を期待することができます。
- タンニン・・・抗酸化作用があり過酸化脂肪の生成を阻害します。ただし、タンニンは便を固くするので便秘になりやすくなります。
- カリウム・・・体内にある余分な塩分に結びついて尿として排出する作用があります。
- エストロン・・・美肌・美髪効果があり、また不妊改善効果もあるといわれていますが、ザクロの場合には種子に含まれているので種子を食べないとエストロンを摂取することができません。
ルイボスティーの成分
南アフリカのルイボス評議会によると、ルイボスは正確にはハーブの一種で、お茶ではないそうです。

まろやかで軽い芳香をもっていて、ルイボスティーは今や世界中で人気の飲み物となっています。
- ルテオリンとケルセチン・・・いわゆるフラボノイドの1種です。抗酸化作用が一番の特徴です。
- アスパラチンとノトファギン・・・抗酸化物質であり、免疫力の強化が期待できます。
- ミネラル・・・鉄分、カルシウム、カリウム、銅、マンガン、亜鉛、マグネシウムおよびアルファヒドロキシ酸など微量ではありますが、多くのミネラルを含んでいます。
- ノンカフェイン・・・ここが一番有名なのではないでしょうか。ノンカフェインなので妊婦さんも飲むことができますし、夜飲んでも寝つきが悪くなる心配もありません。
ザクロとルイボスティーの効能効果
では上記成分から期待できる効能効果はどのようなものがあるのでしょうか。
一般的に浸透している効能効果をまとめますが、あくまで健康食品ですからね。
ザクロの効能効果
骨を丈夫にし、骨粗鬆症の予防効果、疲労回復、生活習慣病(高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞)の予防などが期待できます。
また、タンニンには、下痢、止血の効用もあります。
ルイボスティーの効能効果
アンチエイジング等の抗酸化作用、老化防止、免疫力向上、高血圧緩和、気管支拡張作用、骨を丈夫に、消化機能改善、血糖コントロール、血液循環改善、代謝促進作用等などがあると期待されています。
なぜザクロとルイボスティーが妊娠と結びつくのか?
ザクロとルイボスティーで共通している点は、抗酸化作用があるという点です。
この抗酸化作用というものは精子や卵子、ミトコンドリアには非常に重要かつ妊娠へつながる内容です。
このことからザクロとルイボスティーは妊娠に、あるいは不妊に良いとされている理由だと思われます。
ザクロジュースは不妊に効果なし
残念ながらザクロは不妊に効果があるとされる論文や報告はありません。
しかし、実際、エストロンを含んでいるのはザクロの種の部分ですので、種を摂取しないとエストロンはまったく摂取できません。
また含まれているエストロンの濃度が極わずかであることが判明し、その濃度での実際の効果は不明であるとされてしまいました。
そして、決定打として国民生活センターが以下の発表を下します。
女性ホルモンであるエストロゲンがたくさん含まれているとされブームになりましたが、含有量が少ないことやエストロゲンが含有されているとして流通していたザクロジュースやエキス錠剤を国民生活センターが分析したところエストロゲンは検出されなかった。
ザクロに関する文化として、世界では種子が多いことから子宝に恵まれるという理由で吉木、神様などに祭られたりもしています。
しかし、その効果は現在も不明で、効果があるとは言えないレベルになっています。
ルイボスティーは不妊に効果なし??
ではルイボスティーはどうなのでしょうか?論文をご覧ください。
Andrologia 2014; 46: 867
オスのラットにルイボスティー(2%、5%)を52日間投与し、その変化を検討。体重、精巣重量、テストステロン(男性ホルモン)、抗酸化作用に変化を認めませんでしたが精細管の直径、精巣上皮細胞の高さ、精巣上体細胞の高さが有意に増加。未発酵のルイボスティーは精子濃度、運動率、生存率を有意に増加させ、先体反応には影響しませんでしたが、発酵したルイボスティーは生存率を有意に増加させるのみで、精子濃度と運動率は変わらず、先体反応を有意に増加させました。また、ルイボスティー投与によりクレアチニン濃度増加と腎臓重量の増加を認めました。
Br Poult Sci 2008; 49: 55
鳥類はライフスパンの長さから、ヒトの予備研究に向いています。オスのウズラにルイボスティーを100日間投与したところ体重が有意に減少しました。一方、メスのウズラでは体重が増加傾向となり、めんどりでは体重が有意に増加しました。また、ルイボスティーはめんどりの卵子産生を有意なほどは増加させませんでしたが高齢時での卵子減少が有意に少なくなっていました。
上記論文では、発酵ルイボスティーについては効果はありませんが、未発酵(非発酵)ルイボスティーの場合は、精子の質改善には一定の効果があるとされています。つまり不妊に効果がある可能性を示唆しています。
また高齢者に限った限定的ではありますが、卵子の数減少をある程度食い止めてくれることを示唆しています。
ルイボスティーにもザクロと同じく決して強くはありませんが抗酸化作用があり、この抗酸化作用が拡大解釈され、美白効果、老化防止、糖尿病治療効果、アトピー改善、花粉改善、卵子精子の老化防止などの効能効果に繋がっていると考えられます。
動物実験ではルイボスティーは精子に対して良い影響が証明され、卵子に対しては高齢時の卵子減少が抑えられたという良い結果がでていますので、これはこれで嬉しい結果だと思います。
通常のルイボスティーは発酵されたもので、非発酵になると栄養成分を豊富に含んでおり、値段は高くなりますが、ルイボスティーらしい瑞々しさが感じられクセなく飲めるのが特徴です。
ルイボスティーは妊活で飲むべきかどうか?
まずザクロは効果がほぼないことがわかりましたので、妊活で飲むのであればルイボスティーの方を選択したほうが良いでしょう。
ただし、非発酵ルイボスティーを選択するべきですし、女性の場合は特に高齢者が服用した方が良いことは上記論文の通りです。
麦茶、コーヒー、お茶など普段ご家庭で飲んでいる飲料があると思いますので、ご夫婦そろってそれらをルイボスティーに変えることから妊活をスタートさせることも良いと思います。
妊活におすすめ非発酵ルイボスティー2選
お茶やコーヒーなどもそうですが、突き詰めるとその種類はかなりの数になりますので、どれがどれなのか分かりにくいと思います。

私が勤めているドラッグストアにも当然健康食品としてルイボスティーはありますが、おそらくドラッグストアの場合、どれも発酵タイプのルイボスティーだと思われます。
もう少し価格帯が高いルイボスティーが効果があると示唆された非発酵ルイボスティーとなります。どうせ飲むなら非発酵タイプを飲むべきです。
人気のルイボスティーを3つご紹介します。
エルバランシアルイボスティー
まず1つ目が「エルバランシアルイボスティー」です。

各メディアや雑誌でも取り上げられていますので信用できますし、人気の証拠に累計150万個の販売実績を誇ります。
世界中のルイボスティーの中でも上位1%ほどしかない「スーパーグレード」のルイボスティーを使用しています。
有機栽培であるオーガニックですし、茶葉も5gと通常のおよそ2倍含まれていますのでしっかりとした濃度です。
単品での購入と定期購入がありますが、定期購入は回数縛りがありませんのでいつでも解約可能ですし、さらに30日の返品保証もありますので安心して購入できます。
グリーンルイボスティー
2つ目が、「グリーンルイボスティー」です。

グリーンと言っても青汁のように緑色なわけではありません。
「飲みやすく」て「おいしい」を追求した結果、95%以上がその飲みやすさに満足しています。
さらに非発酵ですので栄養たっぷりですし、オーガニック無添加でノンカフェイン、国内工場製造は当たり前です。
定期購入ですと値引きがありますが、いつでも解約可能なので1回だけ頼んで解約することも当然できますので、お試しに1袋飲んでみてください。
※現在公式サイトは閉じられています。
ベルタルイボスティー
3つ目が「ベルタルイボスティー」です。
葉酸サプリで言わずと知れたあのベルタからもルイボスティーが発売されています。

ベルタ葉酸はその認知度からも葉酸サプリで3冠に輝いています。
そんなベルタ製のルイボスティーですが、無添加、無香料、オーガニック、ノンカフェイン、農薬ゼロ、放射性セシウムゼロ、国内認定工場生産という徹底された内容になっています。
定期購入がやはりお買い得ですが、途中解約ができませんので注意が必要ですが、認知度・人気・内容共にトップクラスと言えるでしょう。
まとめ
- ザクロに関しては種子にエストロゲンが含まれているので種子を食べないと効能効果は期待できない
- エストロゲンが含有されているとして流通していたザクロジュースやエキス錠剤を国民生活センターが分析したところエストロゲンは検出されなかったので流通しているザクロは妊娠には効果がない
- 未発酵のルイボスティーは精子濃度・運動率・生存率が向上する
- ルイボスティーの場合、動物実験レベルでは高齢時の卵子減少が抑制
まとめると、ザクロに関しては一般的に広まっている効能効果は期待できませんが、ルイボスティーに関してはあくまで動物実験レベルでは妊娠しやすくなる影響が多少判明されているというところです。
ザクロやルイボスティーはあくまで健康食品ですので、医薬品や抗酸化に特化したビタミンEやコエンザイムQ10などと比べると濃度は非常に薄く、期待もその分薄いことがわかります。
私は、男性不妊をサプリメントと生活習慣の改善で回復できましたが、サプリメントによる男性不妊改善率は30~60%ほどと言われていて、100%効果があるわけではありません。
もし男性不妊で悩んでいて、ザクロやルイボスティーにたどり着いた方がいたら、せっかく時間とお金を費やすのであれば、抗酸化特化のサプリメントを服用スタートしたほうが有益だと個人的には思います。
ただ、取り掛かりとして夫婦でスタートするにはルイボスティーは持ってこいではないでしょうか。
参考文献