知ってました?【精子の寿命】作られて射精するまでに必要な日数は?

不妊知識

 

スパーム
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射精してから精子はどれくらい生きていられるの?

卵子にも寿命はあるのかな?

人工授精や体外受精を予定していますが、時間が経つと精子は死んでしまいますか?

こんな疑問にお答えします。

日本では妊娠方法は学校で学びますが、精子や卵子の細かな内容や妊娠しやすい方法などは学びません。

自然妊娠がなかなかできず、妊娠しやすいタイミングを調べたり、不妊治療を始めて人工授精や体外受精を行うとなった場合、精子の寿命が気になってくると思います。

この記事でわかること
  • 精子の寿命と卵子の寿命がわかる
  • 寿命がわかることでタイミングへの意識が増す
  • それにより、結果的に妊娠の確率が高まる

精子の寿命はどれくらい?

まずは精子の寿命について見ていきましょう。

精子は肉眼で見ることはできませんので、精液=精子ではありません。無精子症の人でも精液はでます。

精子の寿命は大きく分けて2種類です。1つは女性の体内での寿命。もう1つは空気中での寿命です。

女性体内での精子の寿命

一般的に精子の寿命を知りたい場合、こちらの女性体内での寿命を知りたい場合が多いのではないでしょうか。

精子の女性の体内での寿命は72時間といわれています。約3日ですね。

しかし、この寿命はあくまで平均値であって、もっと寿命が短い精子もいれば長い精子もいます。長い精子では約1週間生きるものもいるといわれています。

あなたの精子がどれくらい寿命があるのかは精液検査では実はわかりません。

個人の精子がどれくらいの寿命があるのかどうかを検査するということはまずありませんので、不妊治療の際に精子が死滅するのが普通よりも早いかもしれないと結果論として判明したりはします。

空気中での精子の寿命

空気中での寿命を知りたい人は、精液検査で自宅で射精した精子を持っていく場合や、人工授精、体外受精の場合、気になさる人が多いかと思います。

答えとしては、精液が乾くまでということになります。

精子は空気中では生存することができません。ただし、精液によって精子は守られていますので、精液が乾いて無くなるまではある程度精子は生きていることが可能です。

ですから、空気に触れたら精子は即死するということはなく、ある程度の時間生きていますので、射精した精子をカップ等に入れて病院へ持っていく際は、しっかりと蓋をして持っていくようにしましょう。

蓋をすることで精液が乾く時間を長くすることに繋がりますし、精子へのダメージを軽減することにもなります。

精子が作られるまで74日を要する

初めて知った人は驚く内容かもしれません。

精子は精巣で作られるまで実に74日もの月日を要します。

男性は精通が起こると基本的には一生精子が作られ続けます。精子は精巣で作られ精巣は陰嚢の中にあります。

精子は作られ始めてからすぐに出てくるのではなく、細い管で何日も射精への準備を行います。精子はそこで74日かけて作られています。

精子が作られ始めるのは思春期の頃で、最初に精巣の発達が促され、陰茎が大きくなり、筋肉量が増加、声変わりをして、ひげや陰毛、脇毛が生えてきます。

同時期に精子形成もスタートしていきます。精子形成において男性ホルモンは、重要な役割を担っています。

また、精子形成には複雑な過程が存在しますが、男性ホルモンの分泌には脳の働きが深く関係。つまり精子は脳でつくられるといっても過言ではありません。

つまり、サプリ等を服用して数日後に精子の数が増えたなどは嘘であり、精子ではなく精液量が増えただけと解釈できます。

精子が射精されるまで88日を要する

上述したように74日間かけて精巣のなかで育まれた精子は、その後、精巣上体へと移動します。ここで受精のための能力を備えていきます。

全長約40cmにもおよぶ精管という細い管のなかを通って移動し、射精時には精嚢や前立腺の分泌液と混ざり、尿道を通って精液として体外に放出されます。

精子が精管を進んで、射精によって体外に放出されるまでに必要な日数は14日間と言われています。

精子は74日間かけてつくられるので、精子形成から射精までに合計して88日間もの日数を要することになるのです。約3か月にもなります。

つまり今出てきたあなたの精子はおよそ88日前に作られ始めた精子である可能性が高いのです。

このことから、精子を改善したいと考えた場合、最低限必要な日数は約3カ月となるわけです。これが不妊治療には時間がかかると言われる理由の1つでもあります。

オナニーのし過ぎで精子は無くなるのか?

精子は毎日一定量精巣で作られています。男性が精子を作れなくなるのはかなりの高齢になるか、病気が原因以外ではあまり考えられないほどです。

ですのでオナニーのし過ぎで精子がなくなることはありません。少し経てばまた精子が補充されて復活します。

少なくなるという印象があるのは精子の数ではなく精液量が減少し、一定量が放出し尽くしたからと考えられます。

ちなみに通常は3日経てば、精子量は完全に補充されると言われています。また、たくさん溜めすぎることは精子の質から考えると逆効果であるということには注意してください。

知っている人だけ妊娠に近づく!【理想の禁欲期間は何日?】についてはこちらからご覧ください。

卵子の寿命はどれくらいか?

では卵子の寿命はどれくらいなのでしょうか?

男性は卵子についてもしっかりした知識を持っていたほうが絶対にいいです。

卵子の寿命は、排卵後24時間といわれています。精子に比べるととても短いいですね。

そのため不妊治療の最初の段階では、女性の排卵時期に合わせて性交渉をもつタイミング法が取られることが多いです。

男性は勘違いしないでください。生理と排卵は別です。これすら知らない男性も実は多いのが現状です。

たったの1日しか卵子は生きられません。つまりこの1日の間に精子が卵子までたどり着かなければ受精をしないわけで、妊娠できないということになります。

これだけで妊娠が簡単ではないことが容易に想像できるのではないでしょうか?

さらに精子と卵子にはそれぞれ受精可能期間というものも存在していて、それがさらに妊娠のタイミングを難しくしている要因になっています。

授精可能期間については、誰も教えてくれない新事実!【精子と卵子の受精可能期間】で詳しく説明しています。

排卵については今では排卵日検査薬等もドラッグストアで売っていますし、今ではアプリによって自分の排卵日を予測したり、メモできる時代です。

ただし、排卵日をある程度予測できたとしても、決して正確ではなく、その日の何時に排卵するのかまではわかりません。

またアプリも正確ではありませんので全てを検査薬やアプリに任せっきりではせっかくの妊娠チャンスを何度か失っている可能性もあります。

確実なのは病院へ行って排卵日を聞き、タイミングを合わせることです。

実際に私の妻も、友人等もアプリの予測と実際の排卵日にズレが何度も生じていました。

まとめ

まとめ
  • 精子は女性体内では平均72時間ほど生きることができ、空気中では精液が乾くまで一定時間生きられる。
  • 精子は精巣で作られて射精に至るまで88日もの月日を要する。
  • オナニーやセックスのし過ぎで精子がゼロになることはなく3日経てばほぼMAXまで回復する。
  • 卵子の寿命は約24時間しかなく、排卵日検査薬やアプリはズレが生じるため100%正確ではないことに留意すべき。

自然妊娠を目指す場合、タイミングというのは非常に重要であり、夫婦共に問題がないのであればタイミングが全てです。

セックスの回数にも妊娠率は比例しますので、回数が頻繁ではない場合、タイミングをしっかり見極める必要があります。

初めは排卵日検査薬やアプリで判断するのもいいかもしれませんが、回数を重ねている→妊娠しないのであればタイミングが違うのかな?と疑問に思ってみてください。

精子と卵子の受精に関しては、【心から子供が欲しいご夫婦へ】精子と卵子の受精に必要な知識まとめをご覧ください。

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