大豆製品と乳製品は妊娠率を下げる?【ベビ待ち夫婦が控えるべき食品】

不妊知識

 

スパーム
スパーム

これから子作り予定ですが食べちゃダメな食品てあるの?

大豆製品をたくさん摂っても妊娠に影響はないのかな?

乳製品をたくさん飲んでも妊娠には影響ないよね?

こんな疑問にお答えします。

牛乳はお好きですか?私はパンには牛乳、おにぎりにも牛乳派です。

ヨーグルトも結構好きですし、ここ数年ヨーグルトブームもありましたよね。

乳製品や大豆などは健康的で身体にとてもいいとされているのですが、乳製品と大豆製品は妊娠を目指している人にはあまりおすすめできないという驚きの事実が判明しました。

これを読み終わったら食生活が一変しそうな内容です。

この記事でわかること
  • 女性ホルモンを含む食品やサプリは過剰摂取はいけないということ
  • 妊娠に悪影響のある可能性がある食品がわかる
  • 妊娠の確率を少しでも高めることができる

大豆製品が妊娠に与える影響

厚生労働省「食品安全委員会」では特定保健用食品としては異例の警告文章を発表しました。

女性ホルモンを含む食品やサプリメントの摂取によって健康状態を損なう恐れがあるという内容です。

女性ホルモンといえばエストロゲンです。男性ホルモンの場合はテストステロンになります。

ではどのような影響があり、それがどう妊娠にまで影響するのでしょうか?

女性ホルモンの主な作用

女性ホルモンの主な作用は3つあります。

  • 女性をより女性らしくする
  • 骨を維持
  • コレステロールの低下

女性ホルモンが低下することで生じる作用は3つです。

  • 萎縮性膣炎、外陰萎縮、乳腺萎縮、更年期障害
  • 骨が脆くなり骨粗鬆症や骨折に
  • コレステロールが増加することで動脈硬化、心筋梗塞へ

女性ホルモンであるエストロゲンを摂取する方法も3つあります。

  • エストロゲン製剤の内服や注射
  • 健康食品やサプリメントでの摂取(植物性エストロゲン)
  • 通常食による摂取

植物性エストロゲンを含む食品として有名なものが下記になります。

  • 大豆(イソフラボン)
  • セロリ
  • パセリ
  • りんご
  • ザクロ
  • 甘草

一番口にしているであろう大豆イソフラボン100gあたりの含有量は下記になります。

  • 大豆 140mg
  • きな粉 266mg
  • 豆腐 20mg
  • おから 11mg
  • 油揚げ 39mg
  • 納豆 74mg
  • 味噌 50mg
  • 豆乳 25mg

大豆イソフラボンの長期摂取による影響

大豆イソフラボンを長期間摂取することで影響がでてくるのですが2つに分けられます。それは閉経前と閉経後です。

閉経後の女性への影響としては子宮内膜増殖症のリスクが増加します。これは閉経後でも生理時のような不正出血がおこってしまうというものです。

大豆イソフラボンを1日150mg以上摂取でリスクが非常に高まってしまいます。

閉経前の女性への影響としては生理不順が起こります。つまり月経周期が長くなってしまうのです。

大豆イソフラボン1日57mgの摂取でリスクが高くなってしまいます。

つまり女性ホルモン値が低下している場合、過剰な摂取は悪影響を及ぼし、女性ホルモンが正常の場合はサプリメント等での摂取は不要ということになります。

厚生労働省では1日の上限摂取目安量を70~75mgとしていて、通常の食事に上乗せで摂取できる上限を1日30mgと定めています。

しかし、上述した大豆イソフラボンの含有量を見るとわかると思いますが、非常に簡単に上限摂取量を超えてしまうのです。

これだけではなく、エストロゲン依存やエストロゲン補充療法により子宮内膜症、子宮筋腫、子宮体癌、卵巣癌、乳癌、脳卒中、認知症、血栓症、冠動脈心疾患などのリスクも高くなってしまいます。

食品での通常量摂取は問題ありませんが、過剰摂取やサプリメントなどの追加摂取はその容量をしっかり考えて摂取する必要があります。

私が勤めているドラッグストアでも当然サプリメントで大豆イソフラボン等の健康食品があり、売れていますが、なんでもかんでも服用することでメリットしかないと思うのは危険です。

この記事は是非あなたの奥様に読んで頂きたいです。

私の妻は子宮筋腫でした。筋腫があることで妊娠の妨げになったりもします。妊娠は確率論ですが、妨げになりそうな原因は1つ1つ排除していって、妊娠の確率を1%ずつ上げていきましょう。

乳製品が妊娠に与える影響

次に、乳製品が妊娠に影響するという驚きの内容です。こちらは男性にもしっかり読んで頂きたいです。

最初から結論を言いますが、乳製品にはエストロゲンが多く含まれているため、乳製品の摂取量が過剰だと精液所見が悪くなってしまいます。

論文を1つご覧ください。

Hum Reprod 2013; 28: 2265(米国)
2009~2010年に行われたロチェスター若年男性スタディーの189名の乳製品の摂取状況と精液所見を横断調査した。年齢、禁欲期間、人種、喫煙、BMI、運動の状況、テレビ視聴状況、総カロリー数で補正し、回帰分析を行いました。全体の乳製品の摂取が多くなると、精子形成の異常が増加しました。特に全脂乳製品の摂取において顕著であり、摂取が少ない方と比べ摂取が多い方では、正常形態精子が3.2%有意に減少。また全体の乳製品の摂取が増えると、直進運動精子が減少しました。

全脂乳製品には、牛乳、チーズ、クリーム、アイスクリームがあり、低脂肪乳製品には、低脂肪牛乳、ヨーグルトなどがあります。

乳製品が大好きな男性には多少ショックな内容かもしれませんが、ただ低脂肪乳製品にすればいいというわけではなく、全体の乳製品摂取量が増えると精子形成の異常と直進運動精子が減少するので、明らかに妊娠する精子の力や質に影響してしまいます。

牛乳は身体にいいと言われていますが、悪いことも実はあったのですね。

かといって、体に良いという事には変わりありませんので、精子に影響がでるからといって一切の乳製品を断絶する必要はありません。

適度に摂取することが何事も大切なのです。

ちなみに、ヨーグルトの調査で白人男性の精子に負の影響がでたとされる報告もあります。

まとめ

まとめ
  • 女性ホルモンを含む食品やサプリの摂取で健康状態を損なう恐れがあると厚生労働省が発表
  • 大豆イソフラボンを長期摂取によって、1日150mgで子宮内膜増殖症のリスクが増加し、1日57mgで生理不順が起こりえる
  • 1日の上限値には簡単に達してしまうため、通常の食事のみで大丈夫
  • 乳製品にもエストロゲンが多く含まれていて、過剰摂取だと精子所見が悪くなる(運動率低下・奇形率上昇)
  • 何事も適度な摂取が望ましい

この記事を読んで、まったく大豆製品や乳製品を飲めなくなるというわけではありませんが、多少量を減らそうかなと感じた人もいるのではないでしょうか。

妊娠を終えてしまえば、それほど気にすることではないかもしれませんが、これから妊娠を望んでいたり、不妊で悩んでいるご夫婦にとってはこういう妊娠に1%でも影響がある内容はスルーすることができませんよね。

WHOの調査では世界的に精子の質が低下しているという報告があります。

これは世界的に運動不足や座り仕事いわゆる座位の時間が増え、さらに食生活の変化が影響していると言われています。

乳製品に関しても、例えば牛乳の場合、昔はアメリカでは通常の牛から絞っていたのに、今では妊娠中の牛から絞っていたりします。

妊娠中ですからエストロゲンが乳中にたくさん含まれてしまうわけですから、それを現代人が飲むことで、昔と違った影響が精子に出てしまっていたりします。

食生活は私はサプリメントで補いました。これだけ飲んでいれば、他の食生活は気にせず、普段通りの摂取で十分だと思います。

 

参考文献

厚生労働省Q&A

m3.com

 

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