
精子が少ないと言われました。どうすれば改善できますか?
乏精子症で悩んでいます。何をすればいいでしょうか?
乏精子症でも妊娠は可能ですか?
夫が精子が少ないと診断されました。何かできることはありますか?
こんな疑問にお答えします。
精液検査を行って精子の数や状態によって4つに大別されます。乏精子症、精子無力症、精子奇形症、無精子症。
この中でも最も多い乏精子症に今回はクローズアップしていきます。
- 乏精子症について理解することができる
- 乏精子症の改善方法がわかる
- 改善することで妊娠の確率が上がる
乏精子症とは
実際、私も乏精子症と精子無力症を併発していました。
この2つは併発することが多いそうです。併発した場合を乏精子無力症と呼びます。
乏精子症とは?
乏精子症は造精機能障害のひとつになります。精液の中の精子が少ない場合に診断されます。
具体的な数字で表すと、精子の数が1ml中1500万未満の場合に乏精子症と診断されます。
この精子数の基準は、WHO世界保健機構の基準となります。ではそのWHOの精子基準を見てみましょう。
精子の基準値 WHO
検査項目 | 下限基準値 |
---|---|
精液量 | 1.5ml以上 |
精子濃度 | 1500万/ml以上 |
総精子数 | 3900万/射精以上 |
前進運動率 | 32%以上 |
総運動率 | 40%以上 |
正常精子形態率(厳密な検査法で) | 4%以上 |
白血球数 | 100万/ml未満 |
上記がWHOが定めている精子の基準値になります。
男性不妊の疑いがある場合、精液検査を行い、上記数値と照らし合わせて原因を突き止め、改善を行っていくことになります。
病院やクリニックの判断にもよりますが、6000万以上が正常値、5000万程が軽度乏精子症、1000万以下が中程度乏精子症、100万以下が重度乏精子症と診断されるのが一般的です。
乏精子症の割合
乏精子症の割合はわかっていません。
ですが、無精子症は日本人男性の100人に1人と言われていて男性の1%ほどになります。
乏精子症はよく起こり得る症状ですので実際の統計データはありませんが、10%以上ではないかと言われています。
ブラダルチェックを行った時点で8%ほどの男性に既に乏精子症の結果が出ているそうです。
乏精子症の原因
では乏精子症の原因にはどういうものがあるのでしょうか。
乏精子症は一昔前にはあまり聞かない名前でした。ところがここ数年で一気にクローズアップされてきています。
不妊で悩む夫婦の数が増加傾向にあるのはここ数十年ほどです。この数十年で一体なにが起こったのでしょうか?
それは生活環境の変化です。
日本人は昔ながらの日本食を食べる機会が減少し、食事が欧米化してきています。バランスの良い栄養を摂取することが精子には非常に大切です。
さらに運動不足やストレス、疲労といった現代人には常に問題視される内容が原因となります。
男性不妊の原因となりやすい人の特徴についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
乏精子症の治療方法
乏精子症と診断された場合どのような治療方法をするのでしょうか?
乏精子症の治療にはホルモン療法や漢方を使う療法があります。
ホルモン療法ではクロミフェン製剤という薬が処方されます。クロミフェンに関しては処方されないと手にいれられません。
治療の効果については、体調や年齢など人によって違うので、当然効果がある人もいれば、効果がない人もいます。
ホルモン療法はちょっと、という方は漢方とビタミン剤を使った両方がおすすめです。治療効果が確認されるには最短でも3か月は必要です。
乏精子症に効果があるとされる医薬品やサプリメントはたくさんありますが、どれがあなたに合っているかどうかは飲んでみないことにはわかりません。
私の場合は3つのサプリの継続服用と、2つの生活習慣改善で回復させることができました。
妊娠の基本は自然妊娠ですが、治療に時間がかかりすぎることや女性側の年齢なども配慮し、人工授精や体外受精などの補助生殖も考慮されます。
精子の数を増やす方法はこちらで全てまとめていますので参考にしてください。
乏精子症の精子の状態
精子は顕微鏡でないと見ることができません。通常の精子の状態と乏精子症の精子の状態を比較してみましょう。
●精子数400万
●精子数7000万
全く違いますよね。私は重度乏精子症でたった50万しかいませんでしたので1つ目の動画よりも少ないことになります。
それでは自然妊娠なんて不可能だったことがわかると思います。
乏精子症で自然妊娠は可能か?
結論から言いますと可能です。
何故なら私はたった50万の乏精子症だったにも関わらず子供を授かったからです。もちろん、50万のままでしたら不可能です。
しかし、生活環境を考え直し、改善し、精子に良いと言われている3つのサプリメントの服用を数か月継続しました。
その結果、精子の数が200万、400万、900万と増え、2000万にまで達したところで奇跡的に妻が妊娠しました。
もし50万の精子のままでしたら、自然妊娠は現実的に厳しいかもしれませんが、顕微授精でしたら50万の精子でも可能です。
結論を言い換えますと、乏精子症でも、乏精子症を克服改善できれば自然妊娠は可能なのです。
乏精子症と言われた男の気持ち
乏精子症に関わらず、男性不妊であることを告げられた男性はどのような気持ちになるのでしょうか?
まずショックは受けるのですが、実感が全く湧きません。そして男性不妊であることを認めたくない気持ちが出てきます。
家に帰る途中で、徐々に不安や怖さが出てきます。もしかしたら子供ができないかもしれない。そして家に帰る頃には妻への申し訳ない気持ちが溢れてきます。
それとは別に男性であることを全面否定された気持ちになります。子供を作る能力が他の男性よりも劣っているわけですから。そしてそれは自信を無くすことに繋がっていきます。
男性はプライドの生き物です。小さなプライドかもしれませんが男性それぞれが持っています。それを否定されたと思うのです。
しばらくすると、どうすればいいのか、何をしないといけないのか調べたり、今後について考えます。
しかし今まで知識が全くないため、何が本当なのか、何を信じたらいいのかわからなくなっていきます。
これが私が男性不妊と告げられた後の気持ちの流れです。
同じ男性不妊という状況を突き付けられたあなた、あるいはあなたの旦那様もおそらく同じ気持ちだと思います。痛いほどわかります。
問題はその後です。たくさんの岐路があります。
奥様と話し合うのか、子供を諦めるのか、奥様に当たるのか、自分から改善しようと行動するのか、奥様をママにさせてあげたいと思うのか、奥様に申し訳ないと感じるのか、自分がパパになりたいと思っているのか。
ここが重要です。
乏精子症の改善方法
乏精子症を改善するには2通りあります。
上述した男性不妊の原因を1つ1つ確認して、自分の現状と照らし合わせて、生活環境を1つ1つ改善していくこと。
そして、精子に良いと言われているものを何かしら試して継続していくことが重要です。
どれがあなたに合った改善方法なのかはわかりません。人それぞれで違います。また原因が結局不明で、改善されないこともあります。
まとめ
- 精子の数が1500万以下の場合、乏精子症と診断される
- 乏精子症の割合はわかっていないが、10%以上ではと言われている
- 乏精子症の原因は多岐に渡り、生活環境が大きな原因
- 乏精子症であっても改善できれば自然妊娠も可能
私は運よく改善できただけかもしれません。サプリ等による改善確率は30%~60%ほどと言われています。しかし行動したからこそ改善できたと思います。
自分の生活環境を一番よく知っているのは自分自身です。医師のアドバイスを聞きながらまずは自分でできることから始めていきましょう。
男性不妊、精子力はあなたの努力次第で改善できるのです。私自身、自分の力で男性不妊を克服し、妊娠出産まで至ることに成功しました。
私は精子がたったの50万しかいない高度乏精子症でした。さらに精子の運動率が30%台という精子無力症、さらに膣内射精障害にも陥っていて妊娠は絶望的でした。
男性であることを否定された気持ちになり、ショックで落ち込みました。それでも子供を諦めることができず、必死に精子に良いものを探し、勉強し、サプリの継続服用と生活習慣の改善を数か月行いました。
結果、精子数は40倍の2000万、運動率は2倍の60%台まで回復させることができ、妻の妊娠が判明しました。
男性不妊で悩んでいる男性やこれから妊娠を望む男性は自分がコレだと信じれるものを1つ見つけて、それを数か月継続してみてください。その候補に上記アルギニンサプリを入れてみてはいかがでしょうか。
不妊治療には時間がどうしてもかかります。不妊治療をした人は必ず同じことを思います。「もっと早くやっていればよかった・・・。」当然私も思いました。
想像してみてください。
あなたの今の迷いのせいで、妊娠するチャンスを逃し、周囲は子供がいて幸せそうなのに、自分には子供がまだいなく、もどかしい生活を送っている姿を。
想像してみてください。
子供が欲しくて欲しくてたまらないのに、愛するあなたの不妊が原因で泣いている奥様の姿を。
想像してみてください。
今、男性不妊や精子力改善に取り掛かったことで数か月後に精子力が改善し、奥様の妊娠が判明して、かわいいお子さんが産まれている姿を。
あなたの、あなたの奥様の年齢によっては手遅れになることさえあります。不妊治療には、まだいい、後でいいはありえません。
妊娠の可能性は1か月に1度しかありません。1年に12回しかありません。12回中12回挑戦できる保証もありません。
妊娠できる今という時間をどうか大切に使ってください。
参考文献