妊娠の確率・流産の確率どれくらい?まとめ【妊娠率を上げる方法】

不妊知識
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  • 自然妊娠の確率を知りたい
  • 人工授精の成功確率を知りたい
  • 体外受精の成功確率を知りたい
  • 顕微授精の成功確率を知りたい
  • 流産の確率を知りたい
  • 妊娠率を上げる方法が知りたい

こんな疑問にお答えした記事をまとめました。

妊娠は確率論であると良く言われます。どれだけ若く、どれだけ健康であろうとも、そう簡単に妊娠には至りません。

また妊娠できたからといって、無事に出産まで至る確率も100%とは限りません。

この記事でわかること
  • 各ケースの妊娠確率を知ることができる
  • 各ケースの流産確率を知ることができる
  • 妊娠への意識が高まることで、取り組み方が変わり、妊娠の確率が高まる

この記事では自然妊娠の確率、人工授精の確率、体外受精の確率、顕微授精の確率、年齢別流産率、週数別流産率などをまとめていますが、読み終えた頃には妊娠がいかに奇跡なのかが分かり、真剣に妊娠について考えるようになることでしょう。

自然妊娠の確率

中学生や高校生の場合、避妊をせずに性行為を行うと高確率で妊娠するイメージがあるかもしれませんがそんなことはありません。

健常な20代の男女がタイミンを合わせてセックスを行った場合、1か月での妊娠確率は20%程度と言われています。

これが答えではあるのですが、年齢によってその確率には差が生じてきます。

【年齢別】自然妊娠の確率

  • 20代前半・・・20%~25%
  • 20代後半・・・20%
  • 30代前半・・・15%~20%
  • 30代後半・・・10%
  • 40歳・・・5

上記は全て1か月での確率になります。

各年代別の詳細や、統計・グラフ等でご覧になりたい場合はこちらの記事で説明しています。

年齢は妊娠率や流産率に大きく関わってきます。

高齢であればその確率が厳しいものになるということはなんとなく誰もがイメージできるかもしれませんが、細かく何歳頃というのはあまり知られていません。

何歳まで妊娠できるのか?また、何歳から妊娠できるのか?についてはこちらで詳しく説明しています。

10代での妊娠率

若い方が妊娠率が高く、流産リスクが低くなる傾向にありますが、10代に関しては少し特別な部分があります。

10代の妊娠率に関しては20代前半と同等かそれ以上の30%程度と言われています。

しかし、流産リスクに関しては、10代の流産率は20代よりも高い傾向にあるのです。

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理由としては身体や性機能の成長が不十分であるなどが考えられますが、このことから妊娠適齢期は20代であることがわかります。

性交回数と妊娠率

妊活を行って妊娠を目指しているご夫婦は、どれくらいの頻度で性交渉を行えば妊娠するのか?を度々考えると思います。

その答えはこちらです。

  • 日性交で37%、
  • 1日おき性交で33%
  • 1週間おきで15%

妊娠は排卵のタイミングで受精可能ですので、基本的には1か月に1度しか妊娠できるタイミングはありません。

ですので精子や卵子の準備は当然ですが、そのタイミングは非常に重要なのです。

タイミング時期と妊娠率

不妊治療を始めると、一番初めはタイミング療法を行う場合が多いです。

どの選択を行うかは、不妊期間やご夫婦の年齢によって医師が判断します。

どのタイミングで性交を行うとどれくらいの妊娠率になるのか、目安になる以下の表をご覧ください。

出典:Wilcox AJ et al., Hum reprod 1998

●は全体妊娠率、○は臨床的妊娠率です。

難しいことは省きますが、+1が排卵翌日という意味です。

表から排卵の6日より前、および排卵翌日以降は妊娠率がゼロであることがわかります。

排卵5日前からは次第に妊娠率は高くなり、排卵の2日前から当日にかけてが最も妊娠の可能性が高まるのが分かります。

結論として、排卵2日前、前日、当日にこそ性交を行うべきです。

人工授精の妊娠率

次に人工授精での成功確率についてです。

  • 29歳以下・・・11%
  • 30~34歳・・・9%
  • 35~39歳・・・7%
  • 40歳以上・・・3%

年齢別に見ると上記になります。

自然妊娠の確率と比べると低く感じるかもしれませんが、人工授精は基本的には何かしらの不妊原因がある場合に行われる生殖医療です。

人工授精という名前ですが、自然妊娠に非常に近く、不妊原因があることを考えると決して低くない確率であると考えることができます。

20代後半から30代前半で人工授精を行うご夫婦が多いことから、人工授精の成功確率を聞かれた場合、一般的には10%程度と答えることが多いでしょう。

また人工授精はそのほとんどが6回目以内に妊娠しています。

ですので、人工授精の辞め時は6回目ということになります。

それでも妊娠が望めなかった場合は、ステップアップすることが提案されると思われます。

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私は運よく、3回目の人工授精で妊娠することができました。男性不妊で、不妊を改善できたからこそ人工授精で成功できました。

もしそのままでしたらおそらく体外受精でないと不可能な精液所見だったと思われます。

私の男性不妊改善方法はこちらでまとめています。

人工授精の確率等をグラフ等で詳しく説明している記事はこちらになります。

体外受精の成功確率

体外受精とは、精子と卵子を体内から取り出して、体の外で受精させる治療法です。受精卵を、ある程度安定するまで培養したあと、女性の体内に戻して妊娠に繋がるようにします。

受精の方法には2つあり、1つは卵子に精子をふりかけてシャーレ内で自然な受精を待つ方法です。これがいわゆる体外受精(IVF)と呼ばれています。

そしてもう1つが顕微鏡を使って直接卵子に精子を注射する方法があり、これを顕微授精(ICSI)と呼びます。

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体外受精=顕微授精のイメージを持つ人が多いかと思いますが、少し方法が違うのです。

体外受精の妊娠率

体外受精の場合、このような妊娠確率となります。

  • 30歳 21.5%
  • 35歳 18.4%
  • 40歳 9.1%
  • 42歳 4.5%

年齢が若いほど妊娠確率は高く、日本における平均的な体外受精成功率は23.9%と言われています。

ちなみに、シャーレ内で卵子に精子をふりかけた時点での受精確率は非常に高く70%ほどは受精するというデータがあります。

問題は、その受精に成功した卵子を母体に戻し、しっかり細胞分裂が進むかどうかが大切で、そこで初めて体外受精成功となるわけです。

体外受精の確率や体外受精の流産について、こちらの記事で詳しく説明しています。

顕微授精の妊娠率

顕微授精は生殖医療での最後の手段とも呼ばれていますが、日本において、全国の顕微授精の平均成功確率は21.5%ほどとなります。

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あくまで平均であって、病院やクリニック等によってはその確率は当然前後します。

顕微授精も体外受精同様に、年齢によってその成績等に影響が多大に出ますので、年齢を重ねたら顕微授精をするというのではなく、若い年齢から顕微授精へ移行することが妊娠出産の確率を高めることに繋がります。

体外受精と顕微授精は似ているようで違います。

どちらで受けるべきか悩んでいるご夫婦がいたら、その違い・メリット・デメリットをまとめていますのでこちらをご覧ください。

流産の確率

流産の確率についてです。

流産というのは、妊娠22週目までの間に、何かしらの理由・原因によって妊娠を継続できなくなることを言います。

そして、妊娠の7分の1は流産で終わるという統計が出ています。

%で示すと14~15%となり、決して低い割合ではありません。

流産には11もの種類があります。

その多くは染色体異常が原因であり、受精した時点で決まってしまっていることが多いので、ご夫婦がどうすることもできません。

ただし、後期流産については後天性ですので、母子による原因が主となりますので十分な注意が必要となります。

  • 妊娠5〜7週:22〜44%
  • 妊娠8〜12週:34〜48%
  • 妊娠13〜16週:6〜9%

こちらは妊娠週別での流産確率です。

流産する人の実に80%は12週までの期間での流産となることがわかると思います。

つまり、流産を最も警戒し注意していかなくてはいけない期間は妊娠12週までということになります。

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当然、12週以降でも確率はゼロではありませんので、22週までは安全とは言えないと思われます。

流産の種類や、年齢による流産率等を詳しく説明していますので、こちらをご覧ください。

ダウン症の年齢別確率

妊娠はその全てが喜ばしい内容だけではありません。

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妊娠したらしたで、無事出産を終えるまでダウン症や染色体異常など心配事は尽きません。

このダウン症や染色体異常は生まれつきだからどうしようもないと考える人もいますが、年齢によって大きくその確率は変わります。

以下をご覧ください。

左がダウン症の子が産まれる年齢別の頻度。右が染色体異常の子が産まれる頻度を表しています。

例えば、30歳女性が出産した場合、952人に1人の割合でダウン症の子となりますし、35歳で382人に1人、49歳だとなんと11人に1人の割合でダウン症となります。

染色体異常も同様に、高齢であればあるほど、その割合は高くなります。

高齢出産は、その低い妊娠率ばかりが目に入りがちですが、ダウン症や染色体異常のリスクが非常に高くなることの方が寧ろ問題です。

ダウン症かどうかを出産前に診断することは可能ですが、もしダウン症であると診断された場合、決断をくだせるのかどうかも考えておくべきでしょう。

妊娠の確率を上げ、流産リスクを減らすには?

妊娠には精子と卵子、それぞれがしっかり準備され、タイミング良く出会う事が必要です。

それ故、それほど簡単なことではなく、夫婦共に異常がなくてもなかなか妊娠しないということも起こり得るわけです。

男性不妊のサイトとしての立場から、女性側の卵子に関する説明は省きますが、不妊原因の半分が男性側に起因することからも分かるとおり、妊娠を望む場合、その確率を少しでも高める為に、精子を妊娠しやすい高レベル精子にしていく必要があります。

高レベル精子というのは、数が十分であり、運動率が良く、奇形精子が少なく、DNA損傷が少ない質の良い精子であり、妊娠の先体反応が起こりやすい、いわば妊娠しやすい精子ということです。

自然妊娠の確率を上げる方法

精液所見を良くする方法【ショックを受けている暇があったら行動を】を読むことで妊娠しやすい精子に必要な準備をすることができます。

たくさんあってよくわからないという人は、以下の3つは是非試してみる価値があると思われます。

1つは私自身も服用していたミトコプラス、2つ目は私自身も服用していた海乳EX、3つ目が服用はしていませんが精子育成に特化しているテンガサプリです。

私は精子に良いと言われていることを一度にたくさん行ったので、これがどれくらい効果があって、こっちはこれくらい効果があったという言い方はできません。

ただ、少なくとも【私はこれで妊娠しました!】男性不妊でも妊娠できた5つの方法で説明している通り、精子数が40倍になり、精子運動率が2倍になった要因の1つであることは確かです。

人工授精の確率を上げる方法

人工授精は自然妊娠に近い生殖医療です。実際に私は何度も経験しています。

自然妊娠じゃないとダメだという厚い壁を持っている人もいるかもしれませんが、実際に経験してみると、こんな簡単で楽なのか!と思うほどです。

ですので妊娠の確率を上げる方法としては、自然妊娠の確率を高めることと類似しています。

人工授精の成功率を上げる5つの方法【早目の段階で読むべき記事】でまとめていますのでご覧ください。

体外受精の確率を上げる方法

体外受精の場合、準備すべきことは2つです。

体外受精・顕微授精の妊娠確率を上げる2つの方法【1回に全力で臨め】でまとめていますのでご覧ください。

体外受精、顕微授精は1回は数十万円もする生殖医療となります。顕微授精に至ってはこれでダメなら他に方法がないものになります。

ですので、もし、これでもダメだったことを考えると、1回に本気で全力で臨まなければいけません。

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ただ行えば絶対に妊娠するものでもありませんので、男性精子も女性卵子もしっかりと最高の準備を行ってください。

まとめ

妊娠は確率論と呼ばれる理由がなんとなくわかりましたよね。

そして、妊娠率は年齢を重ねるにつれ、厳しいものになっていきます。

つまり、妊娠には年齢というリミットがあるわけです。

晩婚化が進んでいる現在、30代後半で初出産というご夫婦が非常に増えています。その陰で不妊で悩んでいるご夫婦も増えています。

妊娠はとにかく早いに越したことはありませんし、不妊治療も早いに越したことはありません。

不妊治療を行ったご夫婦は必ず、もっと早くやっていればと後悔します。

私たち夫婦も後悔しました。

年月はあっという間に過ぎて行ってしまいますので、妊娠できる今という時間をご夫婦で大切に使っていただきたいと願います。

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