男性が行う不妊治療検査の流れ・費用まとめ【心が辛いです・・・】

不妊治療

 

スパーム
スパーム

子供がなかなかできないから不妊治療を考えているのですが、男性の場合どんな検査や治療をするの?

不妊治療にかかる費用を知りたい。

不妊治療をステップアップする境目を知りたい。

こんな疑問にお答えします。

「自然妊娠は厳しいですね」この言葉は非常に重たい言葉です。これを突き付けられた時、当事者の気持ちは同じ経験をした当事者にしかわかりません。

医師からすればよくある症例の1つでしかなく、確率で判断し、最善の提案を患者の為にしてくれているのでしょうが、言われた側はショックを隠し切れませんよね。

そして不安が徐々に押し寄せてきます。

まず自然妊娠が難しいとなった場合、これから他にどんな検査があるのか、またどんな治療があるのか、その治療で治るのか、子供はできるのか、もう子供は諦めないといけないのか、様々な不安や気持ちが出てきます。

この記事でわかること
  • 男性不妊の検査や不妊治療の流れを理解することができる
  • 不妊治療にかかる費用を知ることができる
  • 不安を取り除くことで不妊治療をスタートさせることができ、妊娠の確率を上げることができる

医師から提案された判断にそのまま任せるのが悪いのではなく、言われるがままではなく、なぜ今これなのか?なぜ次がこれなのか?を当事者であるあなた方ご夫婦が理解している必要があります。

それは結果的にあなた方ご夫婦を守る事に繋がっていきます

男女別に見る不妊症の割合

WHO(世界保健機構)の不妊症原因調査では、男性のみ24%、女性のみ41%、男女とも24%、原因不明11%と報告されています。

つまり男性不妊48%、女性不妊65%となっています。

約半分は男性にも原因があるため、不妊症が女性だけのものであるという考えはもう古く、捨て去るべき認識です。

不妊症の定義については、新常識!【最新の不妊症の定義とは?】以前より短くなりましたで詳しく説明しています。

男性の不妊検査と不妊診断の流れ

 

男性が行う不妊検査や治療は正直痛くも怖くもありません。

ただし、子供ができないという気持ちと、原因が自分にあった場合の心への負担が辛いです。

初診時には、問診と診察があり、検査は採血、尿検査、精液検査、超音波検査などを行います。

採血では、一般検査の他にホルモン、抗精子抗体、染色体を調べています。超音波検査は、精索静脈瘤の有無などを検査します。

精索静脈瘤に関しては、精索静脈瘤徹底解説【二人目不妊の78%は精索静脈瘤が原因】まとめで詳しく説明しています。

もっとも重要な精液検査を見ていきましょう。

自宅での採精では、時間の経過、温度の変化、紫外線などの影響が多少ありますのでできるだけ院内での射精が好ましいです。

クリニック内採精は、正確な精液検査、人工授精・体外受精・顕微授精の成績向上につながります。

禁欲期間は1~3日です。ただし病院やクリニックによっては指定されますので指示に従いましょう。精液検査の時間は、採取してから1時間以内の間がよいと言われる病院が多いです。

禁欲期間に関しては、知っている人だけ妊娠に近づく!【理想の禁欲期間は何日?】で詳しく説明しています。

採取して時間があまりにも経過してしまうと精子の運動率が正確に測定できません。

病院で採取する場合、メンズルームと言われる部屋で精液を専用容器に全量取ります。

精液検査についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

ホルモン検査

血液検査で、FSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体刺激ホルモン)、テストステロン(男性ホルモン)を調べます。

FSHとLHは、脳下垂体から分泌されるホルモンで、テストステロンは精巣で分泌されます。

FSHは、精巣を刺激して精巣で精子を作るよう促す作用があります。

LHも精巣を刺激し男性ホルモンの分泌を促す作用があります。

すべて低下している場合は、ホルモン不足ですのでホルモン治療が有効となります。

FSHが高くなっている場合は、精巣での精子を作る機能が低下している状態と判断されます。

抗精子抗体とは何か?

抗精子抗体は、女性だけでなく男性にもあります。

女性に抗精子抗体があると子宮頸管粘液などで精子の運動性が悪くなり自然妊娠が難しくなる場合があります。

男性でも抗精子抗体があると精子の運動率が悪くなります。

精巣、精巣上体(副睾丸)、精管など過去に炎症や損傷があった場合に陽性になる場合があり、例外もありますが抗精子抗体が精子の運動性を悪くして自然妊娠が難しくなることがあります。

精子運動率が悪い場合やなかなか妊娠しない場合は、人工授精や体外受精・顕微授精になる場合もあります。

抗精子抗体に関してはこちらの記事で詳しく説明しています。

染色体検査で何を調べるのか?

染色体異常は男性不妊の原因であり、妊娠の可能性や体外受精・顕微授精などでの判断材料となります。

ただいきなりここまで検査をするところは少ないと思いますが、医師が検査が必要と判断した場合はしっかり行うべきです。

ED勃起不全や膣内射精障害の場合

EDが原因で不妊になる割合は、特発性造精機能障害の次に多く、ED治療薬で8割は改善します。

また、不妊治療のタイミング法でEDになる場合が多くあり、ED治療薬で改善します。

マスターベーションで射精できるが膣内で射精できない膣内射精障害では、一度陰茎を抜いて手で陰茎を刺激し射精直前に再び挿入する方法やカップに精液を取って2mlの針なしの注射器で膣に注入するなどがあります。

乏精子症・精子無力症の治療とは?

私はこれに該当していましたが非常に多くの男性が当てはまる項目です。

乏精子症という精子の数が少ない状態と精子無力症という精子の稼働率・運動率が低い状態は併発することが多いです。

乏精子症に関しては【精子が少ない乏精子症でも妊娠は可能か?】男性不妊の人の気持ちで詳しく説明しています。

精子無力症に関しては精子の運動率が低い精子無力症の原因と治療【無力症でも妊娠できるか】で詳しく説明しています。

精索静脈瘤がない場合

精索静脈瘤が男性不妊の大きな原因の一つですが、超音波検査で精索静脈瘤がない場合は、コエンザイムQ10内服またはクロミフェン内服。

コエンザイムに関してはこちらの記事で詳しく説明しています。

また精子数や精子運動率を改善することは精液所見を改善するということです。精液所見を良くする方法【ショックを受けている暇があったら行動を】をご覧ください。

精索静脈瘤がある場合

精索静脈瘤がある場合は、手術が一般的です。自然治癒で治ることはありません。

顕微鏡下精巣静脈低位結紮術と通常の精巣静脈高位結紮術があります。

前者は、局所麻酔で陰嚢付け根を切開し、日帰り手術が可能で、後者は全身麻酔で腹部横切開の手術です。数日入院が必要です。

二人目不妊の78%はこの精索静脈瘤が原因と言われています。

精索静脈瘤に関してはこちらの記事で詳しく説明しています。

女性の年齢が40歳に近い場合

女性の年齢が40歳に近い場合は、男性不妊の治療を行わず、人工授精や体外受精・顕微授精を選択する場合もあります。

年齢と妊娠率は大きな関わりがありますので、それ知りたかった!妊娠の確率・流産の確率まとめ【妊娠は確率論】をご覧ください。

人工授精や体外受精・顕微授精の境目

男性不妊が原因の場合は、まず男性の治療が優先です。

男性不妊の治療効果が不十分な場合は婦人科的治療が必要になります。

総運動精子数で婦人科的治療法が選択されます。

総運動精子数は、「精液量×濃度×運動率=総運動精子数」の式で求めます。

総運動精子数が1500万以上の場合

総運動精子数が1500万以上の場合、性行為で自然妊娠する可能性があります。しかし、1年間不妊なら人工授精へ進むのが一般的です。

総運動精子数が1500万未満~900万以上の場合

総運動精子数が1500万未満~900万以上の場合、人工授精。しかし、6回程度行ってもだめなら体外受精・顕微授精へ移るのが一般的です。

総運動精子数が900万未満~500万以上の場合

総運動精子数が900万未満万以上~500の場合、体外受精を勧められます。

総運動精子数が500万未満の場合

総運動精子数が500万未満の場合、顕微授精を勧められます。私はここでしたが、サプリと生活スタイルを改善し2000万まで向上させました。

不動精子しかない場合

不動精子しかいない場合は、精巣内精子採取術(TESE)を勧められるのが一般的です。精巣内精子は、不動精子でも顕微授精に使用できます。1匹でも精子がいれば妊娠は可能です。

妻の年齢が40歳に近い場合

妻の年齢が40歳に近いと男性不妊の治療を行わずに人工授精や体外受精・顕微授精などを選択する場合が多くなる傾向もありますが、男性不妊の薬物治療や静脈瘤治療が婦人科的治療効果を高めると考えられています。

無精子症の場合の治療とは?

閉塞性無精子症の場合の精路閉塞に対しては、入院して全身麻酔で顕微鏡下精路再建術または射精管切開術を行います。手術をしても精子が出現しない場合も考えられますので、精巣内精子の凍結保存も行われる場所もあると思います。

無精子症に関しては無精子症の原因と治療【精子が1匹でもいれば妊娠できる】で詳しく説明しています。

上記は全て目安であって、病院やクリニックで判断のタイミングが違ってきます。

また当事者であるご夫婦の意見が当然尊重されるため、ただ言われることをするのではなく、私みたいに体外受精や顕微授精は考えておらずできれば人工授精でと考えるご夫婦もいることでしょう。

ですから、不妊検査や治療を行う前でも最中でも2人がしっかり話し合い、意見を交換して、二人で協力し合っていくことが絶対に必要です。

不妊治療を始める前に夫婦で話し合うべき3つのことは是非読んでから治療に当たって欲しいと思います。

男性不妊の検査や治療の費用

当然病院やクリニックによって違いがあります。

スタッフが多い病院はそれなりに高い場合が多いそうです。

また専門医で大変人気がある病院はそれに見合った費用となるでしょう。あくまでも目安となります。

精液検査

精液検査は大体4000~5000円となっています。検査費用だけでなく院内で射精をするメンズルームの使用料も含まれています。

何となく調べたい人や、仕事で忙しい、恥ずかしくてどうしても行けない人、面倒くさいと思う人には自宅でも簡単にできる精液検査キットがお勧めです。

タイミング法

1回数千円です。この場合から、奥様の協力が必要です。

検査結果をもとに医師が排卵日を推測、医師から妊娠しやすい日について指導を受けながら性行為をすることをタイミング法と言います。

保険が適用されます。タイミング法は不妊治療の一番はじめの段階となります。

タイミングや受精可能期間に関しては【心から子供が欲しいご夫婦へ】精子と卵子の受精に必要な知識まとめで詳しく説明しています。

人工授精

子宮に精子を人工的に注入する方法です。排卵のタイミングに合わせて、元気な精子だけを送りこみます。

保険適用外で1回1~3万円です。私が行った病院では15000円ほどでした。

よく体外受精と混同されますが、全く違う方法です。

体外受精より妊娠率は下がりますが、体への負担・経済的負担が軽いことから回数を重ねることが可能です。

体外受精、顕微授精

体外受精は体外に卵子を取り出し、シャーレーの中で精子と受精させる方法です。

受精卵が順調に分割して受精後2日目くらいの「初期胚」または5~6日後の「胚盤胞」の段階まで成長したら、カテーテルで子宮へ送り込みます。

顕微授精というものが卵子に直接精子を注射で挿入する生殖医療になります。

タイミング法や人工受精では妊娠できず、自力での受精が難しい場合が対象となります。

保険が適用されず1回20~60万円です。

国の特定不妊治療助成事業の公的補助を受けることができます。金額が金額です。人工授精までで何度かトライしてから考えるべきでしょう。

まとめ

まとめ
  • 男性不妊の流れは、精液検査、採血、ホルモン検査などです
  • 精液検査で精子の数や状態によって乏精子症、精子無力症、無精子症などに分けられます
  • 精子の数、運動率、不妊治療期間、奥様の年齢等で総合的に判断し、不妊治療がタイミング法→人工授精→体外受精→顕微授精へとステプアップしていきます
  • 精液検査の費用は5000円前後 自宅で精液検査ができるキットもある
  • 人工授精の費用は15000円~20000円ほど
  • 体外受精、顕微授精は1回数十万円 高いところだと60万以上になる

男性の不妊治療とはいえ、子供を授かるには奥様である女性の協力が必要不可欠です。

男性女性どちらか一人では妊娠はできません。

ですから、夫婦二人の子供が欲しいという強い気持ちと、お互いを支え合う強い気持ちが必要です。

長くなれば長くなるほど夫婦の関係はギクシャクしがちです。

そういう時こそ夫婦の質が問われるのだと思います。

私は諦めませんでした。諦めることができませんでした。

子どもがいない人生は想像していなかったし、想像できませんでした。

不妊は私の責任でしたが、妻はしっかり支えてくれて、2人で頑張れました。

まずは男性の精液検査が最優先で行うことです。あなた方夫婦もしっかり支え合って協力していけることを願っております。

 

参考文献

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