
- 精子の数を増やしたい
- 精液検査で精子が少ないと言われたので改善したい
- これから妊活するので精子の数を増やす方法が知りたい
- 精子が少ないから体外受精を勧められた。何かできることはありませんか?
- 男ができる妊娠しやすくする方法はありますか?
こんな疑問にお答えします。
精子の数を増やすことと精液の量を増やすことは違います。
しかし、精液の量を増やすことが精子の数を増やすことに繋がる可能性はあります。
妊娠する為に精子が備えておかなくてはいけない装備は3つです。
- 精子の数
- 精子の運動率
- 精子の質
今回はその中でも重要な、精子の数を増やす方法をまとめました。
- 精子の数を増やす方法がわかる
- 改善方法を継続することで精子数を増やすことができる
- 結果、精子数が増えて妊娠の確率が高まる
まさか、自分が男性不妊で精子が少ないなんて微塵も思っていなかったのではないでしょうか?
気持ちはわかります。私も同じでしたから。
しかし、日本では今や10%以上の男性が乏精子症なのではないかと言われています。
それだけ精子の数が減少しているということです。
この記事を読み終えた頃、自分でできそうな改善方法をまずは1つでいいので取り組んでみてください。
おそらく早く改善したくてウズウズするはずですから。
精子の正常値・基準値はどれくらいなのか?
まずは精子の正常値・基準値を確認しましょう。
精子は精液検査を受けることで数値としてステータスが表示されます。
WHO世界保健機構による基準値は以下になります。
検査項目 | 下限基準値 |
---|---|
精液量 | 1.5ml以上 |
精子濃度 | 1500万/ml以上 |
総精子数 | 3900万/射精以上 |
前進運動率 | 32%以上 |
総運動率 | 40%以上 |
正常精子形態率(厳密な検査法で) | 4%以上 |
白血球数 | 100万/ml未満 |
精子の数を増やすということは精子濃度と総精子数を増やすという事です。
精液量が増えたとしても精子が増えているとは限りません。
例えば、無精子症の男性が出した精液には精子がいないわけです。精子がいなくても精液は出ます。
上記の基準値を目安にして、妊娠の可能性が判断されるわけです。
精子の数を確認する方法
精子は肉眼では見ることができません。精子の状態を確認するには精液検査を受ける必要があります。
男性不妊等で病院やクリニックに通院している場合は、その都度確認が可能ですが、自宅でも確認できる精液検査キットがあります。
世の中には何種類か精液検査キットがありますが、私が使ったことがあり、病院でのデータと大きな違いがないキットをご紹介します。
自宅でのキットの場合、時間経過による精子の劣化も考えられますが、病院へ行く手間も省けますし、なにより病院で受けるより値段が多少安いというところがお勧めな点です。
まず精子を調査!【精液検査の方法と費用】今や自宅で出来るキットもを読むことで院内採精だけでなく、精液検査キットについても理解が深まることでしょう。
また精子は日々、体調等により簡単に状態が変化します。
どれだけ精子を溜めているかでも変わりますので、何度が検査をしたほうが良いでしょう。

毎日一定の精子状態である男性は世の中に存在しません。
また、精子を画像等で見ることができるキットは多いのですが、どちらも経験した立場から言わせてもらえば、見てどうするの?です。データだけわかればそれで十分だと思います。
精子力改善のポイント
精子の数を増やす方法は大きくわけて2種類です。
生活環境を変えることと、薬物療法による改善の2つです。
薬物療法はサプリでの改善がほとんどで、サプリでは改善できないと思っている男性も少なくはないと思います。
それは何故かというと効果がわかる前に辞めてしまっているからです。
薬物療法のポイントは2つです。
- 最低でも3カ月継続
- 高濃度を継続
1つは長期服用で効果がでるということです。
精子は約3カ月かけて、精巣で作られ、射精に至ります。ですから数日や1か月程度で精子が改善するということはまずありません。
ちょっと増えたかなと思っても、精子の状態は日々変化していますので、たまたま多くなったように思っているだけです。
ですから精子の数を改善したいのであれば、最低でも3カ月は生活環境の改善かサプリによる改善を継続する必要があります。

最低でもです。
5日後、精子の量が増えたなどと書かれているものは嘘だと思ってください。
2つ目が、高濃度という点です。
精子を改善できたとされる研究や論文をあさってみてもやはり高濃度を継続している場合がほとんどになります。
サプリの裏面には1日の摂取目安が表記されているかと思いますが、まずその濃度では改善の可能性はあまり高くないと言わざるを得ません。
日本のサプリ1日量では濃度が足りていないのです。
以上の2つを意識しながら服用することで、改善への取り組み方も変わってくると思いますので参考にしてみてください。
精子の数を増やす9つの方法
精子の数を増やす方法を9つご紹介します。
9つの中には生活習慣で改善できる方法が4つ、サプリによる改善が5つあります。
精子の数を増やす生活習慣その1「禁煙」
男性であれ、女性であれ、または家に住んでいる家族の誰がタバコを吸っていたにせよ、タバコの煙は妊娠への多大なる悪影響を与えます。
タバコは精子濃度を13%~15%減少させてしまいます。
1億以上精子がいて、正常男性で15%は気にしないレベルかもしれませんが、私のように50万しかいない乏精子症の場合は、危機的レベルですのでこの15%がいかに大きな数字かということです。
全世界の男性の1/3は喫煙者です。タバコは4000を超える化学物質を含有し、30以上の突然変異因子や癌化因子を含みます。
健康面だけでなく精子数を考えても禁煙は大きな一歩になります。
精子の数を増やす生活習慣その2「ストレス」
ストレスは最近になってほとんどの病気や症状の原因であると言われるようになりました。

少し前にはストレスという言葉もなかったほどです。
精液所見(状態)は日々変化するものですが、男性の精神的な面からもその状態が変化し悪化することがわかっています。
しかし、ストレスを感じることは生きていく上で避けることができません。ですからストレスを減らすよう日々生活していくことが重要です。
残業をせず、定時に上がったり、余計な事を考える時間を減らす為に、早く就寝することもストレス軽減に繋がります。
精子が少ないということ自体がストレスにはなるのですが・・・。
ちなみに睡眠時間と精子力は非常に関係しているそうです。
精子の数を増やす生活習慣その3「栄養不足解消」
栄養不足は日本だけでなく今や全世界の問題となっていて、世界中の男性精子が減少しているとWHOが報告していますが、その原因の1つが栄養不足と言われています。
昔と比べ、日本人は日本食を食べる機会が減少し、食事が欧米化しており、ジャンクフードやコンビニ弁当を食べる回数が増えています。
このジャンクフードやコンビニ弁当、レトルト、加工食品を食べ続けるだけでも精子力は減少することがわかっています。
健康的な食生活は、精子濃度、総精子数、前進運動精子、総運動精子数との強い関連を認めました。特に総運動精子数が1000万未満の場合に顕著でした。
乏精子症の男性では肉類と甘味の摂取が有意に多く、正常精液所見の男性では果物、野菜、スキムミルク、鶏、魚の摂取が有意に多く認められました。
食生活の片寄りは精液所見の低下を招きますし、健康的な食生活を行うことで精子の質が正常であることを示しています。
上記論文では不摂生=精子を衰えさせるとは判断していませんが、栄養不足でない人ほど精子の質が良いということから考えると、万遍なく栄養を摂取している方が精子の質が正常を維持でき、それが妊娠の確率向上に繋がります。
ともあれ食生活の変化が現在の精子減少を招いている大きな要因の一つです。
栄養不足を補うならマルチサプリが最も手軽ですぐ行動できるはずです。
【実証済】栄養不足解消が精子改善の鍵【地球上NO1栄養スピルリナ】を読むことで栄養不足と精子の関係を深く理解できますし、私が実際に精子改善に成功できたサプリもご紹介しています。
精子の数を増やす生活習慣その4「運動」
運動することで精子力が一定までは改善することが徐々に判明してきていますが、大切なのは運動をすることでダイエットに繋がるということが重要なポイントです。
精子は熱に弱く、精巣の温度が上昇することで精子の数や運動率が減少することは有名です。
そして太りすぎることで、精巣の温度が上昇することに繋がりますので、運動をしてダイエットをすることは精子の数を増やす1つの方法になります。
クリニック訪問者450名の男性の精液所見とBMIを調査。BMI25~29.9肥満度1は、精子の直進運動率と有意な負の相関を示した。不動精子率と有意な正の相関を示した。またBMI30以上肥満度2以上は精液量、精子濃度、運動性精子数と有意な負の相関を示した。腹囲102cm以上は精子濃度、運動精子数と有意な負の相関を示した。
太りすぎは男性も女性も妊娠の妨げになりますので、これから妊娠を考えているご夫婦は二人で運動をしてダイエットを検討してみてはいかがでしょうか。
精子の数を増やすサプリその1「亜鉛」
亜鉛は精子を構成している成分の1つで、生殖機能に大きな影響を与えます。

WHOの報告によれば3人に1人は亜鉛不足であることが判明しました。
亜鉛は生殖機能上、受精・着床・妊娠予後に有利に作用することが知られていますし、動物では、亜鉛が低下すると精子形成が障害されてしまうのです。
男性不妊群は対照群と比べ、精液中の亜鉛濃度が有意に低下(64%減少)していました。亜鉛サプリメント投与により、精液量、精子運動率、正常形態精子が有意に増加しました。
正常精液所見の方10名、精巣癌の方5名、閉塞性無精子症の方18名から、精子、精巣、精巣上体のサンプルを採取し、亜鉛および亜鉛輸送体を検討。精細管→精巣上体→射出精子と精子形成が進むにつれて細胞内の亜鉛濃度が増加。
精子形成がなされた精液中の亜鉛濃度は高く、血液中の100倍にもなります。
この濃度が精子には亜鉛と言われる所以かもしれません。
亜鉛を服用することで一定の効果はあるとされる報告が世界中で多数存在していて、男性の精子力向上を期待して服用するものの選択肢に亜鉛は取り入れるべきと考えます。
早く教えてよ!市販の亜鉛は効果なし?【おすすめ亜鉛サプリ3選】を読むことでいかに精子には亜鉛が必要かが分かり、本当に効果が期待できる亜鉛を選択できるはずです。
精子の数を増やすサプリその2「アルギニン」
アルギニンも亜鉛と同様、精子を構成する成分の1つになりますので非常に重要です。
精子の成熟に必要な成長ホルモンを分泌、促進させて精子数を増やし、精子の運動性に重要な働きをするポリアミンを生成することで精子の活動性を高め、男性不妊症を改善する効果が期待できるのです。
健康な人にアルギニンを含まない食事を9日間食べさせると精子数が減少することを示した。
アルギニンは男性だけでなく、女性にも子宮内膜を厚くするという恩恵があります。
アルギニンは1日2000㎎は最低でも摂取しないと効果がないと言われていますので濃度が薄いサプリは服用しても時間の無駄かもしれません。
例えば、モンスターエナジーはアルギニンが入っているので精力増大にいいと言われてはいますが、濃度が少なすぎます。
またエビオスも有名ですが、アルギニンが配合されてはいますが、こちらも濃度が少なすぎます。
効果がゼロとは言いませんが、なんでもかんでも信じてはダメですよ。
不妊を諦めるな!精子数と運動率・勃起力向上に【おすすめアルギニンサプリ】をご覧になることでアルギニンと妊娠の関係が理解でき、ちょっと特殊な服用方法も分かるはずです。
精子の数を増やすサプリその3「葉酸」「ビタミンB12」
葉酸もビタミンB12も同じビタミンB群の1種です。
この2つはそれぞれでも効果が十分期待できますが、同時に摂取することで相乗効果により、一層効果が期待できます。

え?葉酸は女性が飲むものじゃないの?と思われるかもしれませんが、亜鉛と同レベルで精子の数を増やす期待がされています。
MTHFR遺伝子多型がC677T-TTの場合に、ビタミンB12と葉酸摂取が少ない方は、精子濃度と精子運動率が有意に低下していました。
男性も葉酸を服用する時代ということです。
注意しなければいけないのは、葉酸とビタミンB12は男女共に妊娠の確率を上げるために服用すべきなのですが、過剰摂取の場合危険が伴うということです。
過剰摂取については別記事をご覧ください。
精子の数を増やすサプリその4「抗酸化物質」
男性不妊改善といえば抗酸化物質と言われるほど、抗酸化は精子改善に大きな期待が持てます。
不妊専門のクリニック等でも、不妊治療のスタートで、抗酸化物質による薬物療法を勧めるところは非常に多いのです。
精子は活性酸素の影響を受けやすく、そのダメージが精子の質に影響してしまいます。それは卵子も同様です。抗酸化物質はその活性酸素を除去する効果があります。
継続的な投与と精子の濃度、運動率、正常形態率に良好な関連があることが判明した。
抗酸化物質には種類がたくさんありますが、おすすめなのはビタミンE・コエンザイムQ10・リコピンの3つです。
ビタミンEはサプリだけでなく、医薬品としても販売されている点がその他の抗酸化物質とは違います。
ビタミンEは、1日の摂取を150~300mgにすることで25~45%に有効である
コエンザイムQ10ですが、こちらもビタミンE同様、不妊治療でよく処方されるものの1つになります。

個人的にはこのコエンザイムQ10が抗酸化物質の中では最もおすすめです。
コエンザイムQ10の継続的な投与と精子の濃度、運動率、正常形態率に良好な関連があることが判明した。
結果、精子数・濃度上昇・運動率上昇・形態の向上すべてにおいてコンザイムQ10は改善効果がみられた。
リコピンはなんとビタミンEの100倍の抗酸化力があると言われています。
さらに、精巣で高濃度で蓄積されることが判明していますので、精子を活性酸素から守ることで精子の数を増やす手助けになっているのです。
抗酸化物質であるクリプトキサンチン、ビタミンC、リコピン、β-カロテンの摂取が運動精子数と正の相関を示しました。また、精液量は、ビタミンC摂取と正の相関を示しました。
ちなみに私個人的な考えですが、コエンザイムQ10≧リコピン>ビタミンEと思っていますが、効果には個人差がでますので、色々と服用してみるのがいいかと思います。
精子の数を増やすサプリその5「プリマビエ」
あまり聞き慣れない成分かもしれませんが、研究によりその効果が注目を集めている成分です。
- テストステロンレベルを上昇
- ミトコンドリアレベルを活性化
- ATPレベルを上昇し持久力を向上
- 精子形成を活性化
- 関節の炎症を軽減
- 一酸化窒素レベルを増加し、血流を上昇
- コエンザイムQ10の体内利用効率を上昇
期待される効果が上記ですが、精子形成を活性化させるというものがあります。
プリマビエは大きく分けると抗酸化物質の1つになりますが、コエンザイムQ10の利用効率を上げてくれるなど、少し特殊な成分です。
プリマビエを90日間投与し総精子数および精液量の変化を比較。総精子数において、10.60million/mlから90日後17.11million/mlと61.4%増加。精液量において、2.13mlから90日語2.93mlと37.6%増加。
エビデンスとしてはまだまだ不足しているのでこれだけで確証とまではいきませんが、精子数増加には一定の効果を期待できるものです。
プリマビエを使用しているサプリはTENGAサプリが有名です。
テンガは非常に有名ですので、どこぞの無名サプリを飲むくらいならテンガサプリを服用した方がよっぽど信頼できますし、プリマビエを中心として配合成分も精子改善に特化し、とてもよく考えられた商品と言えます。
精子数を40倍にした私がTENGA精育支援サプリの効果・成分解説で徹底的にまとめていますのでご覧ください。
まとめ
- 精子数を増やすには4つの生活習慣改善が必要
- 精子数を増やす成分は5つある
- サプリで改善するためには最低3カ月の継続と高濃度服用が必要
サプリで改善できる確率は30~60%とも言われています。
それでも20代の健康な男女がタイミングを合わせてセックスを行っても自然妊娠の確率は20%前後とも言われています。
自然妊娠の確率よりも高いとされる薬物療法に挑戦してもいいと思える数値ではないでしょうか。
私は精子数を40倍に増やせました
私は精子数を40倍に増やすことができました。
すごいと思われるかもしれませんが、もともとたったの50万しかいなかったので40倍で2000万ですから、世間一般的にはかなり少ないと思います。
私は精子の数が50万しかいない高度乏精子症で、精子運動率も30%台の精子無力症を併発していました。
それだけではなく、膣内射精障害をも患っていたので、自然妊娠が困難な男性不妊でした。
子供が欲しくて欲しくてたまらなく、子供がいない人生は考えていませんでしたので、突き付けられた内容に当然ショックを受け、同時に男性としての存在価値を否定された気持ちでいました。
それでも子供を諦めることができなかったので、生活環境を改善し、精子について勉強して、精子に良いと言われているサプリを継続したことで精子数は40倍の2000万に、精子運動率は2倍の60%台にまで回復できました。
私には時間も余裕もなかったため、一度にたくさん行いましたので、どれがどの程度効果があったのかは知る余地もなく、確認の仕様がありません。
それでもあの時、一大決心をして、継続できたからこそ、最愛の娘に巡り合えたと思っています。
あそこで頑張らなければもしかしたら今も不妊で悩み続けていたかもしれません。
精子を増やしたいと思っているのであれば、今のあなたの現状を把握し、あなたが今できることを見つけ、それを改善することを早期に取り掛かるべきです。
あなたが何歳なのかはわかりませんが、不妊治療を経験した人は皆「もっと早くやっていればよかった」と必ず後悔します。
大人になってもっと勉強していればよかったと思うのと同じで、今はよくわからないかもしれませんが、いずれそう思います。
そういうものなのです。
妊娠には年齢という容赦ないリミットが存在します。
あなたの、あなたの奥様の年齢によっては妊娠が手遅れになる可能性があるのです。
ですから、今の妊娠できるという時間をどうか大切に過ごしてください。

そのために、あなたが自分で決めたこと1つでもいいので、継続してみてはいかがでしょうか?
想像してみてください。
あなたの今の迷いのせいで、妊娠するチャンスを逃し、周囲は子供がいて幸せそうなのに、自分には子供がまだいなく、もどかしい生活を送っている姿を。
想像してみてください。
子供が欲しくて欲しくてたまらないのに、愛するあなたの不妊が原因で泣いている奥様の姿を。
想像してみてください。
今、男性不妊や精子力改善に取り掛かったことで数か月後に精子力が改善し、奥様の妊娠が判明して、かわいいお子さんが産まれている姿を。
不妊治療には、まだいい、後でいいはありえません。
妊娠の可能性は1か月に1度しかありません。
1年に12回しかありません。
12回中12回挑戦できる保証もありません。
妊娠を諦めないでください。諦めるのはやれることを全てやってからでも遅くはないのではないでしょうか。