精子の奇形率を下げる9つの方法【努力で正常精子形態率は改善可能】

精子の奇形率を下げる

 

スパーム
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精子の奇形率を下げる方法が知りたい

精液検査で奇形率が高かったのでなんとか改善したい

精子の正常形態率を上げるにはどうしたらいいの?

こんな疑問にお答えします。

妊娠の確率を上げるために精子が備えておくべき装備は3つです。精子数・精子運動率・精子奇形率。

精子奇形率を改善することは精子の運動率を高めることに繋がります。奇形精子は運動率が低い傾向にあることが多いためです。

この記事でわかること
  • 精子の奇形率を下げる方法がわかる
  • 奇形率を下げることで運動率も向上し、流産の確率が下がる
  • 結果、妊娠の確率が高まる

精子の正常値・基準値

まずは精子の正常値・基準値を確認しましょう。精子は精液検査を受けることで数値としてステータスが表示されます。

WHO世界保健機構による基準値は以下になります。

検査項目下限基準値
精液量1.5ml以上
精子濃度1500万/ml以上
総精子数3900万/射精以上
前進運動率32%以上
総運動率40%以上
正常精子形態率(厳密な検査法で)4%以上
白血球数100万/ml未満

精子奇形率という呼び方は、奇形児を連想させることから最近では使わなくなりつつあります。

今では正常精子形態率という呼び方が主流になりつつあります。精子奇形率を下げるということは正常精子形態率を上げるということです。

WHOの上記基準値では4%となっていますが、「厳密な検査方法で」とあります。

完全に整った理想な形の精子は、厳しい評価法だととても少なく、WHOの基準4%以上とされていますが、厳密な検査方法でない場合はその奇形率の数値は数十%になります。

よって男性不妊専門医のいる病院やクリニックでの精液検査が最も正確に数値が出ると思ってください。

精子奇形率を確認する方法

精子は肉眼では見ることができません。精子の状態を確認するには精液検査を受ける必要があります。

男性不妊等で病院やクリニックに通院している場合は、都度確認が可能ですが、自宅でも確認できる精液検査キットがあります。

世の中には何種類か精液検査キットがありますが、私が使ったことがあり、病院でのデータと大きな違いがないキットをご紹介します。

自宅でのキットの場合、時間経過による精子の劣化も考えられますが、病院へ行く手間も省けますし、なにより病院で受けるより値段が多少安いというところがお勧めな点です。

また精子は日々、体調等により簡単に状態が変化します。どれだけ精子を溜めているかでも変わりますので、何度が検査をしたほうが良いでしょう。

毎日一定の精子状態である男性は世の中に存在しません。

また、精子を画像等で見ることができるキットは多いのですが、どちらも経験した立場から言わせてもらえば、見てどうするの?です。データだけわかればそれで十分だと思います。

正常精子形態率改善のポイント

正常精子形態率の改善方法は大きくわけて2種類です。生活環境を変えることと、薬物療法による改善の2つです。

薬物療法はサプリでの改善がほとんどで、サプリでは改善できないと思っている男性も少なくはないと思います。それは何故かというと効果がわかる前に辞めてしまっているからです。

とはいえ、薬物療法で改善できる確率は30~60%とも言われています。100%の人に効果が出るわけではありません。

薬物療法のポイントは2つです。

薬物療法のポイント
  • 最低でも3カ月継続
  • 高濃度を継続

1つは長期服用で効果がでるということです。

精子は約3カ月かけて、精巣で作られ、射精に至ります。ですから数日や1か月程度で精子が改善するということはまずありません。

改善したいのであれば、最低でも3カ月は生活環境の改善かサプリによる改善を継続する必要があります。最低でもです。

5日後、精子が良くなったなどと書かれているものは嘘だと思ってください。

2つ目が、高濃度という点です。精子を改善できたとされる研究や論文をあさってみてもやはり高濃度を継続している場合がほとんどになります。

サプリの裏面には1日の摂取目安が表記されているかと思いますが、まずその濃度では改善の可能性はあまり高くないと言わざるを得ません。

例えば、コンザイムQ10は1日量でだいたい100摂取できるものがほとんどですが、1日200で精子改善ができたとされる論文が多く、1日300が上限になっています。

日本のサプリ1日量では濃度が足りていないのです。

以上の2つを意識しながら服用することで、改善への取り組み方も変わってくると思いますので参考にしてみてください。

精子奇形率を下げる9つの方法

精子の奇形率を下げる方法を9つご紹介します。

生活習慣の改善が3つ、サプリでの改善が6つになります。

精子奇形率を下げる生活習慣その1「禁煙」

男性であれ、女性であれ、または家に住んでいる家族の誰がタバコを吸っていたにせよ、タバコの煙は妊娠への多大なる悪影響を与えます。

全世界の男性の1/3は喫煙者です。タバコは4000を超える化学物質を含有し、30以上の突然変異因子や癌化因子を含みます

タバコは精子の奇形率を10%~13%上昇させてしまいます。

精子はもともと96%ほどが奇形で4%ほどが正常形態です。

しかし奇形率が95%を超えると精子奇形症となります。

さらにDNAへのダメージも当然ありますが、このダメージは見ることができません。

精子にはDNAを修復する能力は備わっていないため、1度壊れた遺伝子を元に戻すことができないのです。

健康面だけでなく、精子のことを考えてもタバコは百害あって一利なしなのです。

精子奇形率を下げる生活習慣その2「ストレス」

ストレスは最近になってほとんどの病気や症状の原因であると言われるようになりました。

少し前にはストレスという言葉もなかったほどです。

精液所見(状態)は日々変化するものですが、男性の精神的な面からもその状態が変化し悪化することがわかっています。

しかし、ストレスを感じることは生きていく上で避けることができません。ですからストレスを減らすよう日々生活していくことが重要です。

残業をせず、定時に上がったり、余計な事を考える時間を減らす為に、早く就寝することもストレス軽減に繋がります。

精子が少ないということ自体がストレスにはなるのですが・・・。

ちなみに睡眠時間と精子力は非常に関係しているそうです。

ストレスは第三者が判断するには非常に難しい為、数値として表示することが困難です。本人しかわからず、本人も気づいていない場合もあるためです。

精子奇形率を下げる生活習慣その3「栄養不足解消」

精子は活性酸素の攻撃を受けやすいため、活性酸素に対抗するビタミンが不足することも不妊の原因となります。

精子を精液検査で調べ、その数や状態によって大きく分けて4つに分類されます。乏精子症、精子無力症、精子奇形症、無精子症です。

その中で、乏精子症、精子無力症、精子奇形症の3つに悪影響があるものとして喫煙、ストレス、栄養不足があります。

その逆で、乏精子症、精子無力症、精子奇形症の3つを改善できるライフスタイルが禁煙、ストレス回避、栄養不足改善です。

近年、日本人は食事が欧米化しています。日本食を毎日取っていれば問題なかったはずですが、今となってはなかなか難しい話です。

日本どころか、世界中で栄養不足は問題視されていて、不妊大国である日本は当然ながら、世界中の精子の数が減少傾向にあるとWHOが発表しました。

レトルトやコンビニ弁当を継続して食べているだけでも精子力が衰えることは知っていますか?

毎日摂取している食事は健康だけでなく精子にもしっかりと影響が出ていることを日々意識していくべきです。

精子奇形率を下げるサプリその1「亜鉛」

亜鉛は精子を構成している成分の1つで、生殖機能に大きな影響を与えます。

WHOの報告によれば3人に1人は亜鉛不足であることが判明しました。

亜鉛は生殖機能上、受精・着床・妊娠予後に有利に作用することが知られていますし、動物では、亜鉛が低下すると精子形成が障害されてしまうのです。

男性不妊群は対照群と比べ、精液中の亜鉛濃度が有意に低下(64%減少)していました。亜鉛サプリメント投与により、精液量、精子運動率、正常形態精子が有意に増加しました。

論文によって、精子の数、運動率、奇形率それぞれに亜鉛が効果があったとされるものと一部に効果があったとされるものもあります。

それ故、確立されたものと断定はできません。もし亜鉛の効果が確立されたものであれば健康食品止まりにはなっていないかもしれません。

いずれにせよ、亜鉛を服用することで一定の効果はあるとされる報告が世界中で多数存在していて、男性の精子力向上を期待して服用するものの選択肢に亜鉛は取り入れるべきと考えます。

精子奇形率を下げるサプリその2「葉酸」「ビタミンB12」

葉酸もビタミンB12も同じビタミンB群の1種です。

この2つはそれぞれでも効果が十分期待できますが、同時に摂取することで相乗効果により、一層効果が期待できます。

え?葉酸は女性が飲むものじゃないの?と思われるかもしれませんが、精子奇形率を下げる期待がされています。

食品やサプリなどから充分な葉酸を摂取している男性は、葉酸不足の男性と比べて精子の染色体異常率が約20%低い。

Dad’s diet influences health of offspring – study

カナダ、マギル大学はマウスを使って実験を行いました。この結果、葉酸が不足したオスの子供は、葉酸が足りているオスの子供に比べ、頭蓋顔面や背骨に奇形が現れる確率が30%も高くなった。

葉酸の不足によって、精子の中のDNAに含まれる情報や、DNAをコントロールする機能に異常が起こることが、奇形が起こる原因と考えられています。

葉酸やビタミンB12は精子奇形率を下げるというよりも、胎児の奇形リスクを減少させると言った方が正確です。

とはいえ、せっかく授かった子供に奇形のリスクを背負わせることは避けなくてはいけない内容です。そういう意味からも、葉酸やビタミンB12は男性も摂取しなくてはいけません。

男性も葉酸を服用する時代ということです。

注意しなければいけないのは、葉酸とビタミンB12は男女共に妊娠の確率を上げるために服用すべきなのですが、過剰摂取の場合危険が伴うということです。

過剰摂取については別記事をご覧ください。

精子奇形率を下げるサプリその3「抗酸化物質」

男性不妊改善といえば抗酸化物質と言われるほど、抗酸化は精子改善に大きな期待が持てます。

不妊専門のクリニック等でも、不妊治療のスタートで、抗酸化物質による薬物療法を勧めるところは非常に多いのです。

精子は活性酸素の影響を受けやすく、そのダメージが精子の質に影響してしまいます。それは卵子も同様です。抗酸化物質はその活性酸素を除去する効果があります。

継続的な投与と精子の濃度、運動率、正常形態率に良好な関連があることが判明した。

抗酸化物質には種類がたくさんありますが、おすすめなのはビタミンE・コエンザイムQ10・リコピンの3つです。

ビタミンEはサプリだけでなく、医薬品としても販売されている点がその他の抗酸化物質とは違います。

ビタミンEは、1日の摂取を150~300mgにすることで25~45%に有効である

コエンザイムQ10ですが、こちらもビタミンE同様、不妊治療でよく処方されるものの1つになります。

コエンザイムQ10の継続的な投与と精子の濃度、運動率、正常形態率に良好な関連があることが判明した。

結果、精子数・濃度上昇・運動率上昇・形態の向上すべてにおいてコンザイムQ10は改善効果がみられた。

リコピンはなんとビタミンEの100倍の抗酸化力があると言われています。

さらに、精巣で高濃度で蓄積されることが判明していますので、精子を活性酸素から守ることで精子改善の手助けになっているのです。

ちなみに私個人的な考えですが、コエンザイムQ10≧リコピン>ビタミンEと思っていますが、効果には個人差がでますので、色々と服用してみるのがいいかと思います。

精子奇形率を下げるサプリその4「ビタミンD」

ビタミンDが妊娠に大切であることを知っている人はそれほど多くはありません。ビタミンDは男性では精子の運動率と奇形率に影響し、女性では流産リスクと着床に影響します。

デンマークの研究グループは300人の健康な男性を対象に、血液中のビタミンD濃度と精液の質との関係を調べました。また40人の男性の精液サンプルを対象に、ビタミンDが試験管内の精子内細胞のカルシウム濃度と精子運動能力、先体反応にどのように影響を及ぼすのかを調べました。その結果、ビタミンD濃度が50nM未満で、ビタミンDが足りていない男性は全体の44%に達しており、ビタミンD濃度が高いほど、精子の前進運動能力が高いことが分かりました。

ビタミンD欠乏(25nM未満)の男性は、ビタミンDが十分(75nM以上)な男性に比べて精子運動率や前進精子運動率、正常精子形態率が低かったとのことです。

また、試験管内では、ビタミンDは精子内細胞へのカルシウム吸収を促進し、精子運動率を高め、卵子の中に進入するための先体反応を引き起こすことが確認されました。

ビタミンDはアメリカの場合、摂取するべきサプリとして3本の指に入りますが、日本ではそこまで重要視されていません。

精子奇形率のみならず、流産リスクにまで影響する為、避けては通れない成分の1つかもしれません。

精子奇形率を下げるサプリその5「オメガ3脂肪酸」

男性の血中のオメガ3脂肪酸濃度は精子の運動率、奇形率に関連しているという研究報告が多数なされています。

Hum Reprod 2012; 27:1466
99名の男性の精液所見と脂肪摂取を横断研究により調査。飽和脂肪酸の摂取量が多いほど、精子の数が少なくなっていました。一方、不飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸摂取が多いほど、精子の奇形率が少なくなっていました。

オメガ3を摂取することで精子の奇形率を減少させる可能性を示したものになります。

これまで精子の数が少ない乏精子症、精子の運動率が低い精子無力症、精子の奇形率が高い精子奇形症の3つを改善できることに期待されていた成分は亜鉛、抗酸化、栄養不足の3つと言われてきました。

ここにオメガ3脂肪酸が割って入ってこようとしています。世界中のエビデンスがまだまだ少ないのですが、これから大々的な研究を進めてより正確な結果を導いていくべき段階まできています。

日本では痴呆、ボケ防止、美肌、健康などに焦点を当てた商品として売られていますが、精子改善にも非常に期待できる成分の1つになっています。

精子奇形率を下げるサプリその6「ミトコンドリア」

ミトコンドリアは細胞1つ1つに数百個から数千個存在し、私たちが活動するために必要なエネルギーの90%をまかなっています。

そのためミトコンドリアの質が悪くなったり数が減ると老化や不妊症、がん、免疫低下、肥満など様々な不調をきたします。

卵子や精子といった生殖細胞がミトコンドリアのエネルギーによって活動しているのでミトコンドリアを活性化させることは精子力を改善することに繋がると期待されており、現在も研究が進められています。

ミトコンドリアの研究は現在進行形で進んでいて、まだ全てを解明できたわけではありません。

これを飲めば必ずミトコンドリアが活性化するという成分は判明していませんが、研究結果や論文等から効果が見られた成分を元に、徐々にミトコンドリアサプリが発売されています。

サプリメント全てに言えることなのですが、どれを服用すればあなたのミトコンドリア活性化に繋がるのかは残念ながら飲んでみないことにはわかりません。

それでも不妊を改善したい気持ちは痛いほど理解できますので、ミトコンドリアが老化を始める30代中盤あたり以降のご夫婦は、ミトコンドリアサプリを試してみる価値があると思います。

まとめ

まとめ
  • 精子奇形率改善が期待できる生活習慣が3つある
  • 精子奇形率改善が期待できるサプリ成分が6つある
  • 最低でも3カ月の継続とサプリは高濃度での摂取がポイントとなる

精子の奇形率が高いからと言って、それがそのまま胎児の奇形に繋がるわけではありません。

奇形率を改善できることは精子運動率を改善することにも繋がりますので精子無力症の男性はこの奇形率改善も意識した取り組みが必要となります。

精子奇形率は精子の質とも呼ばれます。これは奇形精子は受精の先体反応を起こしにくいと言われていて、不妊の原因にもなります。

精子の数や運動率に目が行きがちですが、自然妊娠や人工授精は精子数や運動率は非常に重要です。しかし、子宮に到達してからは精子の質がカギを握ります。

それは体外受精や顕微授精の場合は精子の質が重要とも捉えることができるわけです。

いずれにしても、精子数・精子運動率・精子奇形率・精子の質は、妊娠し無事赤ちゃんが出産できるまでを考えるとバランス良く備えておくべき武器となります。

精子力はあなたの努力次第で改善可能です

私は精子の数が50万しかいない高度乏精子症で、精子運動率も30%台の精子無力症を併発していました。

それだけではなく、膣内射精障害をも患っていたので、自然妊娠が困難な男性不妊でした。

子供が欲しくて欲しくてたまらなく、子供がいない人生は考えていませんでしたので、突き付けられた内容に当然ショックを受け、同時に男性としての存在価値を否定された気持ちでいました。

それでも子供を諦めることができなかったので、生活環境を改善し、精子について勉強して、精子に良いと言われているサプリを継続したことで精子数は40倍の2000万に、精子運動率は2倍の60%台にまで回復できました。

私には時間も余裕もなかったため、一度にたくさん行いましたので、どれがどの程度効果があったのかは知る余地もなく、確認の仕様がありません。

それでもあの時、一大決心をして、継続できたからこそ、最愛の娘に巡り合えたと思っています。

あそこで頑張らなければもしかしたら今も不妊で悩み続けていたかもしれません。

精子奇形率を改善したいと思っているのであれば、今のあなたの現状を把握し、あなたが今できることを見つけ、それを改善することを早期に取り掛かるべきです。

あなたが何歳なのかはわかりませんが、不妊治療を経験した人は皆「もっと早くやっていればよかった」と必ず後悔します。

大人になってもっと勉強していればよかったと思うのと同じで、今はよくわからないかもしれませんが、いずれそう思います。そういうものなのです。

妊娠には年齢という容赦ないリミットが存在します。あなたの、あなたの奥様の年齢によっては妊娠が手遅れになる可能性があるのです。

ですから、今の妊娠できるという時間をどうか大切に過ごしてください。

そのために、あなたが自分で決めたこと1つでもいいので、継続してみてはいかがでしょうか?

想像してみてください。

あなたの今の迷いのせいで、妊娠するチャンスを逃し、周囲は子供がいて幸せそうなのに、自分には子供がまだいなく、もどかしい生活を送っている姿を。

想像してみてください。

子供が欲しくて欲しくてたまらないのに、愛するあなたの不妊が原因で泣いている奥様の姿を。

想像してみてください。

今、男性不妊や精子力改善に取り掛かったことで数か月後に精子力が改善し、奥様の妊娠が判明して、かわいいお子さんが産まれている姿を。

不妊治療には、まだいい、後でいいはありえません。

妊娠の可能性は1か月に1度しかありません。

1年に12回しかありません。

12回中12回挑戦できる保証もありません。

妊娠を諦めないでください。諦めるのはやれることを全てやってからでも遅くはないのではないでしょうか。

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