
- 出生前診断を受けたいけど、いつからできるの?
- 出生前診断はいつまで検査可能ですか?
- 出生前診断を受ける割合ってどれくらいなの?
こんな疑問にお答えします。
この記事を見ている時点で胎児の状態を非常に気にしている方だと思われますが、周囲はどれくらい検査を受けているのか気になりますよね。
心配で仕方がないのだけれど、実際に出生前診断を受けるには勇気も必要だし、周囲の目や意見が気になる人も多いと思います。
今回は出生前診断を受ける人の割合、年代別での割合から、いつからいつまで検査可能なのかについてまとめました。
- 出生前診断はいつからいつまで受けれるのかが理解できる
- 出生前診断を受ける人の割合を年代別で知ることができる
- 自分の状況と照らし合わせて出生前診断を受けるかどうか検討することに繋がる
出生前診断は受けるタイミングは非常に重要となります。
出生前診断はいつから受けることができるのか?
出生前診断には基本的には5つの検査方法がありますが、全て検査可能なタイミングが違います。
最も早い出生前診断は妊娠10週から検査可能であり、最も遅い場合でも妊娠15週程度から検査可能となります。
検査可能な週数が早い順に並べます。
検査名 | 実施期間 |
新型出生前診断 | 10週以降 |
コンバインド検査 | 11~13週 |
絨毛検査 | 11~14週 |
羊水検査 | 15~16週 |
母体血清マーカー検査 | 15~18週 |
このうち絨毛検査と羊水検査だけは確定検査となります。
どちらも最も正確な割合が出されますが残念ながら死産や流産のリスクがあります。
最も早い新型出生前診断NIPTは10週から検査可能で、非確定検査でありながら99%の精度と死産や流産のリスクがない点で現在非常に人気の検査です。
NIPTに興味がある場合こちらにまとめていますのでご覧ください。
≫NIPT新型出生前診断とは?【35歳以下でも検査できる医療機関】
出生前診断はいつまで受けることができるのか?
では出生前診断はいつまで検査することができるのか?
妊娠していますので刻一刻と胎児は大きく成長していきます。
ですので検査の内容によって検査可能なタイミングが違ってきます。
検査名 | 実施期間 |
新型出生前診断 | 10週以降 |
コンバインド検査 | 11~13週 |
絨毛検査 | 11~14週 |
羊水検査 | 15~16週 |
母体血清マーカー検査 | 15~18週 |
実施期間を見てみるとわかると思いますが、どれも検査可能の週数からだいたい2.3週間という期間になっています。
色々な理由はあるのですが、人工中絶が可能な週数が関係しています。
日本の場合、人工中絶をすることができるのは妊娠21週6日までと法律で定められています。
妊娠22週以降の胎児の場合、母体外でも生存可能とされるのがその理由です。
また、胎児が大きくなってからの中絶は母体への負担が大きくなりますので早めの診断と判断が非常に重要です。

妊娠12週未満と12週以降とでは中絶の方法も変わります。
人工妊娠中絶手術は母体保護法が適応される場合で、今回の妊娠を中断しなければならないときに行う手術です。人工妊娠中絶手術が受けられるのは妊娠22週未満(21週6日)までですが、妊娠初期(12週未満)と、それ以降とでは手術方法が異なります。
妊娠初期(12週未満)には子宮内容除去術として掻爬法(そうは法、内容をかきだす方法)または吸引法(器械で吸い出す方法)が行われます。子宮口をあらかじめ拡張した上で、ほとんどの場合は静脈麻酔をして、器械的に子宮の内容物を除去する方法です。通常は10 〜15分程度の手術で済み、痛みや出血も少ないので、体調などに問題がなければその日のうちに帰宅できます。
妊娠12週〜22週未満ではあらかじめ子宮口を開く処置を行なった後、子宮収縮剤で人工的に陣痛を起こし流産させる方法をとります。個人差はありますが、体に負担がかかるため通常は数日間の入院が必要になります。妊娠12週以後の中絶手術を受けた場合は役所に死産届を提出し、胎児の埋葬許可証をもらう必要があります。
中絶手術はほとんどの場合、健康保険の適応にはなりません。妊娠12週以後の中絶手術の場合は手術料だけでなく入院費用もかかるため経済的な負担も大きくなります。したがって中絶を選択せざるをえない場合は、できるだけ早く決断した方がいろいろな負担が少なくて済みます。
人工妊娠中絶手術を実施できるのは母体保護法により指定された『指定医師』のみですので、母体保護法指定医と標榜している医療機関でこの手術を受けることになります。海外では妊娠初期の中絶薬を発売している国もありますが、日本では現在認可されていません。大量出血などの報告もあり、厚生労働省より注意喚起が行われています。出典:日本産婦人科医会
可能であれば妊娠11週までに判断をするのがベストですが、その場合は妊娠10週になったらすぐに検査をする必要があります。
人工中絶は22週未満までは可能ですが、あまりギリギリにやっても時間がなく、すぐに決断できなかったり、母体への負担も大きいことから妊娠18週辺りまでには検査を終わらせるという意味でも「出生前診断は18週まで」と言われています。
【年代別】出生前診断を受ける夫婦の割合
どれくらいの夫婦が出生前診断を行っているのか気になることでしょう。
特に日本人の場合は「自分の考え」よりも「周囲と同じか」を気にします。
まず出生前診断の受検者数の推移です。
- 1998年 3.2万人
- 2006年 2.9万人
- 2016年 7万人
1998年から2016年までの調査をまとめると、出生数が97.7万におけるうちの7.2%、高齢妊婦数が27.8万人いるうちの25.1%を占めるという結果になっています。
確定検査は年々増加傾向にあったものの、2014年を境目に減少していきました。
これは2013年からスタートしたNIPT新型出生前診断の影響があると考えられます。

ちなみにフランスやデンマークなどは出生前診断をする割合は80%を超えるといいます。
受ける予定である人も含めると全体の2割にいかない程度で出生前診断を考えているということです。
次は年代別にまとめました。
【10代】出生前診断を受ける割合
10代で出生前診断を受けた人、受ける予定の人の割合は8.2%ほどです。
若いという理由もあるかもしれませんが、20代に次いで出生前診断を受けるかどうか最も迷わない年代です。
迷ったとしても深刻なレベルまで悩む人が少ないです。
【20代】出生前診断を受ける割合
20代で出生前診断を受けた人、受ける予定の人の割合は46.4%ほどです。

年代別では最も高い割合を示していますが受ける予定の人も含めていますのでご注意ください。
10代よりも出生前診断を受けることに迷いがありませんが、相当悩む人が出てくるのもこの年代からになります。
特に20代後半では30代に入る前に何とか健康な子供をと考える傾向にあります。
【30代】出生前診断を受ける割合
30代で出生前診断を受けた人、受ける予定の人の割合は43.3%ほどです。

20代に次いで第2番目に高い数値です。
35歳というのが妊娠率や流産率、奇形率やダウン症などのリスクが徐々に変化するタイミングということもあり、30代前半と後半では意識が全く異なります。
30代前半では出生前診断を受けることへの迷いは20代のそれと大きな違いはありませんでした。
しかし、30代後半では実際に異常の確率が高まるという理由から、出生前診断に対する恐怖や不安が増加するため、検査に非常に悩む割合が高まります。
【40代】出生前診断を受ける割合
40代で出生前診断を受けた人、受ける予定の人の割合は2.5%ほどです。
割合が一気に下がったことにお気づきでしょうか?
40代での妊娠出産は命がけであるのと合わせて胎児へのリスクの確率が格段に高くなります。
30代の比ではないくらい恐怖と不安で悩み続ける夫婦が非常に多いです。
また、40代にしてようやく妊娠することができたご夫婦にとっては、どんな結果になろうとも必ず生んで育てるという強い決意で臨む夫婦が多く、そういう夫婦は出生前診断をする意味がないと考えます。
このことから、40代の割合が非常に低くなるわけです。
まとめますとこのようになります。
もちろん価値観は人それぞれですので、どれが正解ということは絶対にありません。

決めるのはご夫婦二人でしかありえませんし、周囲の意見はあくまで参考程度で止めておきましょう。
≫出生前診断受けるか?受けないか?【夫婦のリアルな声】感想と体験談
新型出生前診断の年齢制限【35歳以下はどうすればいいか?】
よくある質問です。
新型出生前診断は基本的には35歳以上でないと受けることができません。
これは35歳以上がダウン症などの染色体異常リスクが高いことが理由となりますが、それでは35歳以下のご夫婦が出生前診断を受けるにはどうしたらいいのでしょうか?
答えは、「35歳以下でも受けれる年齢制限がない病院で検査を受けること」です。
日本医学会から認定された施設で新型出生前診断を受けることが可能ですが、この認定制度は妊婦や家族が安心して検査を受けれるようにするためです。
無認可であっても、例えば皮膚科や美容整形外科が新型出生前診断を行っても現状問題はなく、実際に全国各地で実施されています。
そして無認可の場合は年齢制限はなく、35歳以下でも検査することが可能です。
そこでもし陽性と診断された場合、確定検査である羊水検査の費用は全額負担するところがほとんどであることも嬉しい点です。

年齢制限がない病院で有名なところは2つあり、以下で紹介していますのでご覧ください。
≫NIPT新型出生前診断とは?【35歳以下でも検査できる医療機関】
まとめ
- 出生前診断は早くて妊娠10週から、遅くても妊娠18週辺りまで検査することが可能。
- 人工中絶が可能なのは21週6日まで。
- 妊娠12週で中絶方法が変わるため、母体への負担を考えると早く判断するほうが良い。
- 出生前診断を受ける割合は年々増加傾向にある。
- 35歳以下でも出生前診断を受けることは可能。
妊娠するまでは気にもとめていなかったのではないでしょうか?
それまではとにかく妊娠することをまず目指していたはずですから。
でも妊娠した途端、心配で不安になってきます。
折角、ようやく授かった命は無事健康に生まれてきてくれるのかただただ不安で祈る日々が続くことがあります。

私たちも同じでしたし、どのご夫婦も同じだと思います。
ですからまず不安でいるあなたの状態は特別なことではありませんので安心してください。
ここからどういう選択を取るのかは二人でしっかり話し合い、決めていきましょう。
二人の子供ですので、他人が決めることができるものではありません。
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